大学や専門学校への入学を機に、新しく一人暮らしをはじめる方もいると思います。
しかしはじめての一人暮らしとなると家賃はどのくらいかかるのか、生活費はいくらいくらい必要なのかわからず不安を感じる方も多いでしょう。
そこで今回は大学生の一人暮らしの家賃や初期費用、生活費の内訳、平均的な仕送り金額などについて詳しく解説しています。
生活費を節約する方法についても具体的に紹介しているので、入学を機に新しく一人暮らしをはじめる学生、また今後一人暮らしをはじめようと考えている方はぜひ参考にしてください。
【大学生】一人暮らしの平均的な費用相場は?生活費の内訳も紹介
一人暮らしの生活費がどれくらいかかるのか、日本学生支援機構の令和2年度学生生活調査集計表をもとに紹介します。生活費の内訳については、以下のとおりです。
・家賃、初期費用
・食費
・光熱費
・通信費
・交通費
・日用品・雑貨
・その他
以上7つの生活費についてそれぞれ説明するので、順番に確認していきましょう。
生活費内訳1. 家賃・初期費用
大学生の一人暮らしの家賃平均額は41,475円で(日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査集計表」参照)、これをもとに初期費用を計算するとおおよそ35万円になります。
もっとも家賃は住んでいる地域や部屋の広さ、築年数などによっても大きく異なるので、この金額は一つの目安と考えてください。
たとえば東京の一人り暮らしの平均は81,001円、京都の平均は54,605円であり(総務省「住宅・土地統計調査(2018年)」参照)、エリアだけでも大きく差があることがわかるでしょう。
また初期費用としては敷金・礼金に仲介手数料、それに保証会社利用料と前家賃がそれぞれ家賃1か月分、さらに火災保険料やカギ交換代として10,000~15000円程度かかります。
そして家賃平均額である41,475円で初期費用を計算すると金額は約25万円ですが、家具・家電代を入れると35円万程度になるということです。
賃貸はどうしても高額の初期費用がかかりますが、なかには「礼金無し」「家賃2ヶ月無料」といった初期費用の安い物件もあるので、このようにフリーレントなどの物件を探すことで初期費用を抑えることができます。
生活費内訳2. 食費
食費の平均は、約22,783円です(総務省「家計調査 家計収支編 単身世帯2020年」参照)。
食費は男女によって差があり、食べる量の多い男性の方が女性よりも高くなる傾向にあるため男性は平均を超える可能性があります。また食費のなかでも大きな割合を占めるのが外食費であり、食費のうちで外食費が占める割合は25~30%程度にもなるのです。
特に学生の初めての一人暮らしでは自炊の習慣が身に付いていないことも多いため、外食の割合がさらに増えて食費がかさみ、平均よりも多くの食費がかかることも考えられるため注意しましょう。
生活費内訳3. 光熱費
水道光熱費は男性7,493円・女性7,874円で男女差はそれほど大きくなく、学生のような若い世代のほうが比較的安い金額におさまっています(総務省の家計調査「家計収支編 単身世帯2020年」)。
ただし電気・ガスは使用量が多いほど料金も高くなるので、使いすぎには注意しましょう。たとえば電気消費量の多いエアコンを頻繁に使うと電気代が高くなり、水の冷たい冬場にお風呂やキッチンでお湯を出し過ぎるとガス代もかさみます。
また北海道や東北のような寒い地域では石油ストーブを使っている方もいると思いますが、その場合灯油の代金も光熱費に含まれるので、電気代が安いからといって油断しないよう注意してください。
生活費内訳4. 通信費
通信費は男性10,242円・女性6,512円で、これは主にインターネット回線の利用料金とスマホ代です。通信費は年齢層でいえば若い世代、男女でいえば男性の方が高い料金になる傾向にあります。
またインターネットの料金はそこまで大きな変動はありませんが、スマホ代は使い方次第で料金に個人差が出るため注意してください。
ほとんどスマホを使わない人なら5,000円以下になることもありますし、逆に通話時間が長かったりアプリなどでたくさん課金すると20,000円以上かかることもあるでしょう。
生活費内訳5. 交通費
一人暮らしをしている学生の場合、通学費の平均は約1,200円です。一人暮らしをするなら基本的には学校からすぐ近くの物件を選ぶので、通学費は多くかかりません。
ちなみに実家暮らしの学生の通学費は平均約5,500円ですが、もし学校の最寄り駅から離れた場所に住むのなら通学費はこれに近い金額になるでしょう。
生活費内訳6. 日用品・雑貨
日用品等の平均額は、13,233円です。一人暮らしで生活をするためには、石洗剤やトイレットぺーパーのような消耗品から細かな家具・食器など、さまざまな日用品が必要になります。
特段無駄遣いをしなければ、だいたいの人は平均額と同じくらいである10,000~15,000円程度におさまるでしょう。また贅沢をせず必要最小限のものにとどめて生活するなら、さらに少なく10,000円以下にすることも十分可能です。
生活費内訳7. その他
その他の支出項目としては、趣味や娯楽に使うお金に交際費、それから病院にかかる医療費などがあげられます。平均額としては、娯楽・し好費は約11,350円、保健衛生費は3,525円です。
また医療費に関しては学生のうちは定期的に通院する人の割合も少ないため、それほど気にする必要はないでしょう。
一方趣味や娯楽については旅行のような高い費用がかかる趣味があると費用もかさみ、人によっては平均よりもかなり高くなることが考えられます。
あとは飲み会代のような交際費も人によって差が出る支出なので、それぞれ使いすぎには注意してください。
【大学生】一人暮らしの仕送り平均金額
大学生一人暮らしの仕送り平均金額は120,350円です(日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査集計表」参照)。ここから家賃・光熱費・通信費等の固定費を引いて手元に残る金額としては、おおよそ50,000~60,000円程度になるでしょう。
食費や日用品、交通費等の費用を引いてもある程度手元には余裕があるはずなので、平均額くらいの仕送りがあればそこまで生活が苦しくなることはなさそうです。
仕送りなしの場合はどうなる?
仕送りなしで一人暮らしをするためには、自分でアルバイトをして生活費を稼がなければなりません。ただし学業とアルバイトを両立するのは時間的にも体力的にも厳しいので注意してください。
実際一人暮らしの学生のアルバイト収入平均は約27,775円であり、平均程度の収入ではとても一人暮らしはできないでしょう。
仕送り平均額である120,350円稼ぐためには、仮にアルバイトの時給を1,200円とすると毎月100時間の勤務が必要であり、一週間あたり25時間はアルバイトに費やす必要があります。
仕送り無しで一人暮らしをするのであれば、本当に学業とアルバイトを両立できるのかよく考えてから決めるようにしましょう。
【大学生】一人暮らしで生活費を抑えるコツ
学生が一人暮らしで生活費を抑えるコツとしては、下記のようなものがあります。
・家賃、初期費用を抑える
・光熱費を抑える
・自炊をして食費を抑える
以上3点について順番に詳しく解説していきます。きちんと対策すれば初期費用は50,000円以上、月の支払は10,000円以上節約できることもあるので、ぜひチェックしてください。
節約術1. 家賃・初期費用を抑える
家賃については都心から離れるほど相場が下がるというのが基本なので、学校に通える範囲内でできる限り安い家賃の物件に住むのが一番の節約対策です。
また同じ地域内でも駅からの距離や部屋の階数、築年数などによっても大きく違いがでるので、条件を厳しくし過ぎないのもポイントでしょう。
初期費用を安くするためには礼金0円・仲介手数料半額の物件やフリーレント、備え付け家具がある物件などを選ぶのがよいです。
そして引っ越し費用については時期や依頼する業者によって料金が異なるので、費用を抑えるためには閑散期に安い業者へ依頼してください。
ただ、大学や専門学校への入学を機に一人暮らしを始めるとどうしても2~4月あたりの引越しになりますよね。その場合できるだけ月末は避け月初に引っ越すかつ、早めに引越し業者を押さえるようにしてください。数万円は費用が変わるはずです。
引っ越し代を抑えるための方法については、下記の記事でさらに詳しく説明しています。
節約術2. 光熱費を抑える
光熱費は引き落としが親の口座になっているといった場合、自分で負担する必要はありません。ただなかには光熱費の支払も自分でおこなっているという方もいると思うので、光熱費を抑えるための節約方法について説明します。
電気代削減
電気代を抑える方法は、電気の使い方を工夫して使用量を減らすか電力会社の切り替えで電気の単価自体を下げるかという、2つのアプローチがあります。
まず使用量を減らすというのは、簡単にいえば電気の無駄遣いを減らすことです。
特に冬場の暖房代は多くの電気を消費するため、長時間の外出時は必ず電源を切り、部屋にいる間も設定温度を上げすぎないといった対策が節約につながるでしょう。具体的な方法は以下で紹介しています。
また電気の単価を下げるためには、現在契約している電力会社よりも安い電力会社を探して乗り換えることです。
現在は電力の自由化により自分で契約する電力会社を選ぶことができるので、できるだけ安い電力会社に乗り換え電気代を減らしましょう。電気代の削減方法についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらも参考にしてください。
▷北海道のおすすめ電力会社
▷東北のおすすめ電力会社
▷関東のおすすめ電力会社
▷中部のおすすめ電力会社
▷関西のおすすめ電力会社
▷中国地方のおすすめ電力会社
▷四国のおすすめ電力会社
▷九州のおすすめ電力会社
▷沖縄のおすすめ電力会社
ガス代削減
ガス代を下げる方法も電気代と同じく、使用量を減らすか安いガス会社に乗り換えるかの2つです。ガスは物件によって都市ガスとプロパンガスの2種類があるので、まずは住んでいる物件がどちらのガスなのか確認しましょう。
そのうえで都市ガス・プロパンガスでそれぞれ安いガス会社を探し、切り替えをおこなってください。
ちなみにプロパンガスは自由料金制ということもあり、都市ガスと比較して料金が高くなることが多いので、物件選びの段階でできる限り都市ガスの物件を選ぶのがおすすめです。
ガス代を節約したいけど具体的な節約方法や安いガス会社の探し方がわからないという方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。
【都市ガスの場合】
・東京ガスエリアのおすすめ都市ガス会社
・東邦ガスエリアのおすすめ都市ガス会社
・大阪ガスエリアのおすすめ都市ガス会社
【プロパンガスの場合】
プロパンガスは料金を公開していない会社が多く、基本的に比較サイトを活用するのがおすすめです。多くのケースでガス会社を切り替えるだけで年間数万円の削減ができることが多いです。
項目 | エリア | 料金・返金保証 | キャンペーン | 問い合わせ |
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ガス屋の窓口 | 一部エリア対象外 | あり | 紹介1名につき1万円 紹介・契約者双方 | ガス屋の窓口 無料見積もり |
ガスチョイス | 全国 | なし | 最大3万円(現金) WEB申し込み限定 | ガスチョイス 無料見積もり |
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水道代削減
水道代は電気やガスのように自分で契約する会社を選べないため、使用量を減らすことで節約するしかありません。お風呂のシャワーや浴室では無駄に水を使わず、洗濯機にはお風呂の残り湯を使うといった方法が節約に繋がります。
また節約タイプのシャワーヘッドやトイレ専用の節水器具など、設備を交換することでできる節約対策も効果的でしょう。水道代の節約方法は他にもあるので、さらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
節約術3. 自炊をして食費を抑える
食費を抑えるための最も基本的な方法は、できるだけ外食を控えて自炊することです。外食代は食費全体の35%程度を占めていますが、学生の食費平均額である22,783円から計算すれば約8,000円が外食費であることになります。
そして自炊することで外食の40%程度に費用を抑えられると仮定すると、自炊で毎月4,800円節約できるのです。もともと外食の割合が高い人の場合、自炊によって得られる節約効果はさらに高くなるでしょう。
まとめ
学生一人暮らしの平均的な費用相場と生活費の内訳、そして生活費を抑えるコツについて解説しました。生活費には家賃・光熱費・通信費といった固定費に加え、食費や日用品費、娯楽費といった費用がかかります。
一つひとつ内訳をみていくと、思った以上に費用がかかると感じたかもしれません。そんな方はしっかり生活費を抑えるための工夫をすることで、生活にできるかぎりのゆとりを持たせましょう。
物件を慎重に吟味すれば家賃が安い物件を選べるし、光熱費は電気・ガス会社を乗り替えることで簡単に料金を下げることができます。無駄な支出を抑えて生活費にゆとりを持ち、ぜひ楽しいキャンパスライフを送ってください。
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