北海道などの寒冷地では冬場に暖房器具が必要不可欠ですが、気になるのは冬の暖房器具の電気代でしょう。暖房はつけっぱなしの方が安いと聞いたことがあるかもしれませんが、実際のところこまめに消す場合と比較してどっちがお得なのでしょう?
本記事では、エアコン暖房をつけっぱなしにするのとこまめに消すのはどっちがお得なのか、つけっぱなしにする注意点、さらに電気代の節約方法まで徹底解説します。
北海道在住の方でエアコン暖房の電気費用が気になる方、電気代を少しでも節約したいという方はぜひ参考にしてください。
目次
【北海道】エアコン暖房はつけっぱなしの方が良い?
北海道は他の地域よりもエアコン暖房をつけっぱなしにするメリットが多いです。
まず北海道は他の地域と比べて気温が低いためエアコン立ち上げ時に多くの電力を消費します。そのためつけたり消したりする場合の電気費用も、他の地域以上に高くなってしまうのです。
また暖房を完全に停止してしまうと朝の気温が下がり過ぎてしまい、起きてから暖房をつけてもなかなか短時間で温度が上がりません。さらに気温が下がり過ぎると夜間に水道が凍ってしまい、朝になって水道が使えないという可能性もあるでしょう。
一方エアコンをつけっぱなしにすると喉や肌を傷めてしまったり、インフルエンザウイルスに感染するリスクが高まるといったデメリットもあります。
このようなメリット・デメリットを踏まえたうえで、どちらが良いか自分なりに検討してみましょう。
北海道ではつけっぱなしとこまめに消すのはどっちがお得?
エアコン暖房をつけっぱなしにするのとこまめに消すのでは、どっちが費用的にお得なのでしょうか。
北海道の冬の平均的な電気代を紹介したうえで、エアコン暖房を30分ごとに付けたり消したりした場合と外出時のみ消す場合の電気代を、それぞれつけっぱなしにした場合と比較して検討します。
北海道の冬の平均的な電気代
北海道の電気代を月別にまとめると、以下のようになります(総務省「家計調査・家計収支編」参照)。
季節 | 平均電気代 |
1~3月 | 13,119円 |
4~6月 | 11,323円 |
7~9月 | 8,368円 |
10~12月 | 8,101円 |
※上記は2020年のデータを参照にしています。
平均電気代は月ごとにバラつきがありますが、北海道のような寒い地域では特に冬の電気代が高くなる傾向にあります。そして表を見るとわかるとおり、1~3月の月平均は13,119円です。
これは関東地方の平均が10,707円であることからすれば、北海道は電気代の平均はかなり高いということがわかります。
北海道でエアコン暖房をつけっぱなしにした時の電気代
北海道でエアコン暖房をつけっぱなしにした場合と、30分ごとに電気を付けたり消したりした場合の電気代を、時間帯ごとに比較してみましょう。
時間帯
|
つけっぱなし | 30分間隔でこまめに消したりつけたりする | ||
1日の電気代 | 1ヶ月の電気代 | 1日の電気代 | 1ヶ月の電気代 | |
23:00~06:00 | 150円 | 4,650円 | 255円 | 7,905円 |
06:00~18:00 | 234円 | 7,254円 | 336円 | 1,0416円 |
18:00~23:00 | 99円 | 3,069円 | 126円 | 3,906円 |
合計 | 483円 | 1,4973円 | 717円 | 22,227円 |
参照元:DAIKIN
30分間隔でこまめに入り切りをした場合の方が、どの時間帯においても電気代が高くなっています。つまり頻繁にエアコン暖房をつけ消しすると、つけっぱなしにするよりも電気代が高くなってしまうということです。
電気代の差は1日あたり約230円、1ヵ月あたり約7,300円もの差になっているので、頻繁につけ消しを繰り返すとかなり無駄が多いということがわかります。
北海道でエアコン暖房をこまめに消す時の電気代
外出時のみエアコンを消す場合について、つけっぱなしにした場合と電気代を比較しましょう。
外出時は一日5回程度、1回につき30~90分程度というスケジュールを想定しています。
時間帯
|
つけっぱなし | 外出時などに消す | ||
1日の電気代 | 1ヶ月の電気代 | 1日の電気代 | 1ヶ月の電気代 | |
23:00~06:00 | 105円 | 3,255円 | 9円 | 279円 |
06:00~18:00 | 171円 | 5,301円 | 267円 | 8,277円 |
18:00~23:00 | 102円 | 3,162円 | 72円 | 2,232円 |
合計 | 378円 | 11,718円 | 348円 | 10,788円 |
参照元:DAIKIN
つけっぱなしにするよりも外出時のみ消す場合の方が、1日あたり30円程度電気代が安くなりました。
時間帯ごとの電気代をみると、頻繁に付け消しを繰り返す日中は電気代が高くなっていますが、逆に長時間消している夜間23:00~6:00の間に電気代がかなり抑えられています。
以上のことから、頻繁に電気を付けたり消したりすると電気代は高くなりますが、長時間ならつけっぱなしにするよりいったん消した方が電気代が安くなるということがわかります。
エアコン以外の暖房器具はつけっぱなしでいい?
エアコンと他の暖房器具を併用する家庭も多いので、エアコン以外の暖房器具についてもつけっぱなしでいいかどうかを解説します。
たとえばこたつはつけっぱなしにするよりこまめに消す方が電気代を節約できます。これはエアコンと違ってこたつは立ち上げてすぐに温度が上昇するので、立ち上げ時に特別電気を多く消費するわけではないからです。
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一方床暖房に関してはエアコンと同じく立ち上げ時に多くの電気を消費するため、こまめにつけたり消したりせずにつけっぱなしにしておく方が節電になります。
ただし24時間ずっとつけっぱなしだとかえって電気代は高くなるので、長時間使用するときは消しておくほうが節電効果は高いでしょう。
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エアコン暖房をつけっぱなしにする際の注意点
注意点としては、以下のようなものが考えられます。
・古いエアコンは電気代がかかる
・部屋が乾燥する
・木造住宅や北向きの住宅は部屋が暖まりにくい
・火災に気を付ける
昔のエアコンは今よりも省エネ性能が悪いため電気費用が高くなるので、古いエアコンをつけっぱなしにするときは注意しましょう。
またエアコンをつけっぱなしにしておくと部屋の空気が乾燥してしまいます。そのためエアコンをつけっぱなしにするなら、部屋にいる間は加湿器などを併用したほうがよいでしょう。
他にも気密性が低い木造住宅や北向きの日当たりの悪い住宅は部屋の温度が上がりにくく、部屋を暖めるのにたくさんの電気を消費するため電気代も高くなります。
さらに可能性としては低いですがつけっぱなしにすることで火災の危険もあるので、一人暮らしなどで外出時つけっぱなしにするときは注意してください。
北海道でエアコンの電気代を節約する方法
暖房をつけっぱなしにするということ以外にも、エアコン暖房の電気代をお得に使うポイントはあります。代表的なものをいくつか紹介しましょう。
・設定温度をあげ過ぎない
・自動運転モードにする
・カーテンや断熱シートで室温を調整する
・エアコン暖房とサーキュレーターを併用する
・室外機の近くにものを置かない
設定温度が高いほど消費電力も多くなるので、設定温度は低めにするか自動運転モードを使用しましょう。またカーテンや断熱シートで熱が外に逃げないようにすることも重要です。
そのほかの方法についてもさらに詳しく知りたい人は、下記の記事もぜひ参考にしてください。
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最適な電力会社に乗り換えて電気代をお得にしましょう!
エアコン暖房を電気代を抑えるためには、電気料金の単価を下げるという方法もあります。つまりもともとの電気代が安い電力会社を選べば、節電に繋がるのです。
新電力会社は自由に選ぶことができますが、住んでいるエリアによっておすすめの新電力会社も異なります。そこで下記の記事では北海道電力エリアのおすすめ新電力会社を紹介しているので、電気費用をさらに節約したい人はぜひこちらも参考にしてください。
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まとめ
北海道ではエアコン暖房をつけっぱなしにするのとこまめに消すのはどっちがお得なのか、つけっぱなしにする注意点、さらに電気代の節約方法について紹介しました。
北海道は他の地域に比べ、エアコン暖房をつけっぱなしにするメリットが多いです。ただしつけっぱなしにするときはエアコンの古さや住宅の構造、部屋の乾燥などには注意してください。そして暖房代を安くするためには、意識的に節電対策を取り入れましょう。
たとえば設定温度を20度以下に設定したり、電気の料金単価を下げたりすると有効な対策になります。新電力会社の切り替えは暖房代以外の電気代も節約できるので、電気代を安くしたい方はぜひ検討してみてください。
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