こたつの電気代を確認するときは、製品に表示されている定格消費電力だけでなく、メーカーが公表している標準消費電力量も確認すると、実使用時の費用感を考える材料になります。
maxzen「MK-OT68R-MA」の公式仕様では、1時間あたりの標準消費電力量は「強」で約160Wh、「弱」で約80Whです。電力料金目安単価31円/kWhで計算すると、1時間あたり強で約5.0円、弱で約2.5円となります。
1日8時間使う場合は強で約40円、弱で約20円です。30日間では強で約1,190円、弱で約595円が目安になります。
ただし、これらは特定製品の公式試験値をもとにした試算です。実際の電気代は、製品、設定、室温、こたつふとん、使用時間、電力会社との契約内容などによって変わります。
この記事では、こたつの1時間・1日・1か月の電気代を強弱別に計算したうえで、定格300Wとの違い、つけっぱなしにした場合の目安、エアコンやホットカーペットと比較するときの注意点、電気代を抑える方法を解説します。
【目次】好きなところから見れます▼
こたつの電気代は1時間・1日・1か月いくら?強・弱で試算

こたつの電気代は、実際の温度制御を反映した標準消費電力量で見ることが重要です。強・弱それぞれの条件をそろえて比較しましょう。
ここでは、maxzen「MK-OT68R-MA」の公式仕様を基準にこたつの電気代を計算します。
| 設定 | 1時間あたりの標準消費電力量 | 1時間 | 1日8時間 | 30日間 |
|---|---|---|---|---|
| 強 | 約160Wh | 約5.0円 | 約40円 | 約1,190円 |
| 弱 | 約80Wh | 約2.5円 | 約20円 | 約595円 |
※電力料金目安単価31円/kWh(税込)、1日8時間、1か月30日として試算しています。1日8時間は本記事の試算条件であり、平均的な使用時間を示すものではありません。
※maxzenの標準消費電力量は、室温20℃、75×75×34cmのこたつに厚さ5cmのふとんを掛け、人が入らない状態で5時間運転したときの1時間あたり平均値です。上表の1日・30日の金額は、その平均値を指定時間へ単純に延長した参考値です。実際の使用状況や使用環境によって変動します。
電気代の計算方法|31円/kWhで試算
消費電力がWで表示されている場合、電気代の目安は次の式で計算できます。
消費電力(W)÷1,000×使用時間(h)×電力料金単価(円/kWh)
一方、今回のmaxzenのように「1時間あたりの標準消費電力量」がWhで公表されている場合は、次のように計算します。
標準消費電力量(Wh)÷1,000×使用時間(h)×31円/kWh
たとえば「強」の160Whなら、1時間では「160÷1,000×31=4.96円」となり、約5.0円です。「弱」の80Whなら「80÷1,000×31=2.48円」で、約2.5円となります。
本記事で使う31円/kWhは、全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている電力料金の目安単価です。自宅で実際に適用される電気料金は、契約している小売電気事業者や料金プランなどによって異なります。
※本記事の試算は、標準消費電力量または消費電力と31円/kWhを使った電気代の目安です。自宅の契約における基本料金や各種調整額などを個別に積み上げた請求額シミュレーションではありません。
強は約5.0円・弱は約2.5円|1日8時間なら約40円・約20円
同じ製品を同じ時間使う条件なら、設定によって電気代の目安は変わります。maxzen「MK-OT68R-MA」の公式値では、強160Whに対して弱80Whです。
1日8時間・30日間の単純計算では、強が約1,190円、弱が約595円となり、差は約595円です。
ただし、実際に強から弱へ変更したときに毎月必ず595円安くなるという意味ではありません。室温やふとんの状態、使用中の温度制御などにより、実際の消費電力量は変動するためです。
定格消費電力300Wと標準消費電力量は何が違う?

こたつの仕様を見ると「消費電力300W」と記載されていることがあります。この300Wをそのまま1時間・1か月の平均電気代に使うと、実使用時の平均より高く見積もる場合があります。
今回参照しているmaxzen「MK-OT68R-MA」は定格消費電力300Wですが、公式の1時間あたり標準消費電力量は強約160Wh、弱約80Whです。
これは、運転中ずっと同じ電力を消費し続けるとは限らず、温度制御によってヒーターへの通電状態が変化するためです。
300Wをそのまま平均電気代として計算しない
仮に300Wを運転時間中ずっと消費し続けるとすると、31円/kWhでは次の金額になります。
| 計算基準 | 1時間 | 1日8時間 | 30日間 | 意味 |
|---|---|---|---|---|
| 定格300Wが連続する仮定 | 9.3円 | 約74円 | 2,232円 | 300Wを常時消費すると仮定した計算 |
| 標準消費電力量・強160Wh | 約5.0円 | 約40円 | 約1,190円 | メーカー指定条件での1時間平均値を使用 |
| 標準消費電力量・弱80Wh | 約2.5円 | 約20円 | 約595円 | メーカー指定条件での1時間平均値を使用 |
300Wで計算した9.3円/時は「300Wが1時間連続した場合」の仮定値であり、今回参照した製品の標準的な運転時の電気代を示す数字ではありません。
また、「定格300Wは立ち上がり時だけの消費電力」と単純に考えるのも適切ではありません。製品ごとの制御方式や仕様を確認し、メーカーが標準消費電力量を公表している場合は、その条件もあわせて確認しましょう。
サーモスタットや温度制御で実際の消費量は変わる
maxzen「MK-OT68R-MA」のヒーターユニットは可変式サーモスタットを採用しています。取扱説明書では、ヒーターの点灯・消灯を繰り返してこたつ内の温度を調節し、強と弱ではヒーターの点灯時間が異なるとされています。
つまり、定格消費電力だけでなく、設定と温度制御によって1時間あたりの消費電力量が変わる点がポイントです。
| 公式製品例 | 定格・消費電力 | 弱の標準消費電力量 | 強の標準消費電力量 |
|---|---|---|---|
| maxzen MK-OT68R-MA | 300W | 約80Wh | 約160Wh |
| 山善 GKR-DN802HE5-MB | 最大300W・最小30W | 約80Wh | 約145Wh |
山善「GKR-DN802HE5-MB」でも、最大300Wに対して標準消費電力量は強約145Wh・弱約80Whです。この表は2製品の公式仕様を例示したものであり、すべてのこたつの平均値を示すものではありません。
こたつをつけっぱなしにした場合の電気代と注意点

「こたつはつけっぱなしの方が電気代を節約できるのか」と気になる人もいるでしょう。
同じ条件で運転する時間が長くなれば、その分だけ消費する電力量は増えます。ただし、こたつの消費電力量は温度制御や使用環境で変動するため、短時間のON・OFFについて「何分以内ならつけっぱなしの方が得」と一律に判断できる根拠はありません。
24時間・30日を単純計算するといくら?
maxzen「MK-OT68R-MA」の1時間あたり標準消費電力量を、そのまま24時間へ延長して単純計算すると次のとおりです。
| 設定 | 24時間相当 | 24時間×30日 |
|---|---|---|
| 強 | 約119円 | 約3,571円 |
| 弱 | 約60円 | 約1,786円 |
※強160Wh・弱80Wh、電力料金目安単価31円/kWhで計算しています。
※メーカー公表の標準消費電力量は5時間運転したときの1時間平均値です。上表はその数値を24時間・30日へ単純に延長した参考計算であり、24時間連続運転時の実測値ではありません。
この数字は、つけっぱなしにした場合の費用感を確認するための参考計算であり、24時間連続使用を推奨するものではありません。
節約目的のつけっぱなしは一律におすすめしない
こたつについて、エアコンなど別の暖房器具に関するON・OFFの一般論をそのまま当てはめるのは避けましょう。製品によって温度制御や安全上の注意事項が異なります。
今回参照したmaxzen「MK-OT68R-MA」では、ご使用後や外出時に電源スイッチを切り、コンセントから電源プラグを抜くよう案内されています。山善「GKR-DN802HE5-MB」でも、使用しないときは電源を切り、電源プラグをコンセントから抜くよう案内されています。
また、山善の取扱説明書では、就寝用暖房器具として使用しないよう注意が示されています。長時間同じ姿勢で使用すると低温やけどにつながる可能性もあるため、安全上の注意事項は使用中の製品の取扱説明書を優先してください。

こたつとエアコン・ホットカーペットの電気代を比較するときのポイント



こたつの電気代をエアコンやホットカーペットと比べるときは、1時間あたりの金額だけで「どれが一番安い」と判断しないことが大切です。
暖房器具によって暖める範囲や使い方が異なるためです。
暖める範囲が違うため1時間の料金だけでは比べられない
| 暖房器具 | 主に暖める範囲 | 比較するときのポイント |
|---|---|---|
| こたつ | こたつ内部を中心とした局所 | 設定の強弱、ふとん、室温など |
| エアコン | 室内全体 | 部屋の広さ、外気温、設定温度、断熱性など |
| ホットカーペット | 床面を中心とした範囲 | サイズ、使用面積、温度設定など |
| ファンヒーター | 温風で暖める範囲 | 方式、暖房範囲、電気以外の燃料費の有無など |
※実際の暖房範囲や消費量は製品・方式によって異なります。
こたつは局所暖房として使われるのに対し、エアコンは部屋全体を暖める用途が中心です。そのため、仮に1時間あたりの電気代に差があっても、金額だけで優劣を決めることはできません。



数値比較するなら単価・時間・設定条件をそろえる
暖房器具同士を数値で比較する場合は、少なくとも次の条件を確認しましょう。
- 電力料金の計算に使う単価が同じか
- 使用時間が同じか
- 暖める範囲が同程度か
- 室温や外気温などの条件が近いか
- 温度設定や運転モードがそろっているか
- 電気以外の燃料を使う機器では燃料費を含めているか
条件がそろっていない場合は、1時間や1か月の料金を横並びにしたランキングよりも、「どの範囲を暖めたいか」「どのように使うか」で判断する方が実用的です。
こたつの電気代を抑える方法

こたつの電気代を抑えたい場合は、根拠のないON・OFFのテクニックよりも、設定や保温方法、使用時間を見直しましょう。
暖かさに問題がなければ「弱」を活用する
今回参照したmaxzen「MK-OT68R-MA」では、標準消費電力量が強約160Wh、弱約80Whです。
そのため、十分に暖かいと感じられる状況では、必要以上に「強」を使い続けず「弱」を活用することが電気代を抑える方法のひとつです。
ただし、この公式値だけをもとに「弱にすれば実際の電気代が必ず50%下がる」とは断定できません。室温や使用状況によって運転状態が変わるためです。
適正サイズのふとんやこたつ用マットで熱を逃がしにくくする
こたつは、ふとんによって内部の熱を保ちます。maxzenの取扱説明書では、テーブルサイズに合ったこたつ用ふとんを使用し、厚めのふとんを使うことで熱が逃げるのを防げると案内されています。
また、こたつ用マットについても案内されており、より暖かく経済的とされています。床材によっては熱による変形・変色などを防ぐ目的もあるため、使用しているこたつと床材に適した方法を取扱説明書で確認してください。
市販の断熱材などを追加する場合も、「断熱シートなら何でも使える」と考えず、製品や床材に適したものかを確認することが大切です。
使わないときは電源を切り、取扱説明書を優先する
使用していない時間の消費を避けるには、使い終わったら電源を切ることが基本です。今回確認したmaxzenでは使用後・外出時、山善では使用しないときに電源を切り、電源プラグを抜くよう案内されています。
一方で、「数分離れるだけでも必ず電源を切る方が安い」「短時間ならつけっぱなしの方が得」といった具体的な損益分岐は、今回確認した公式情報だけでは判断できません。
また、今回参照したmaxzen「MK-OT68R-MA」の取扱説明書では他の暖房器具と併用しないよう案内されています。こたつとエアコンなどの併用を節約方法として一律に推奨せず、使用している製品の説明書を優先してください。

こたつの電気代に関するよくある質問

300Wのこたつは1時間9.3円かかる?
300Wを1時間連続して消費すると仮定すれば、31円/kWhでは9.3円です。ただし、定格300Wだから実際に毎時間9.3円かかるとは限りません。
たとえばmaxzen「MK-OT68R-MA」は定格消費電力300Wですが、メーカー公表の標準消費電力量は強約160Wh・弱約80Whで、1時間あたりの電気代目安は強約5.0円・弱約2.5円です。
31円/kWhは自宅の実際の電気料金と同じ?
必ずしも同じではありません。31円/kWhは全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている電力料金の目安単価です。
実際に支払う電気料金は、契約している小売電気事業者や料金プランなどによって異なります。自宅により近い金額を知りたい場合は、契約内容を確認して試算してください。
こたつとエアコンはどちらの電気代が安い?
条件が異なるため、一律には比較できません。こたつは局所的に暖める用途、エアコンは室内全体を暖める用途が中心で、暖める範囲が違います。
比較するときは、1時間あたりの金額だけでなく、部屋の広さ、使用時間、設定温度、室温、必要な暖房範囲などをそろえて判断しましょう。
まとめ:こたつの電気代は定格300Wではなく標準消費電力量を基準に見る
maxzen「MK-OT68R-MA」の公式標準消費電力量と31円/kWhを基準にすると、こたつの電気代は1時間あたり強約5.0円、弱約2.5円です。
1日8時間・30日間の単純計算では、強が約1,190円、弱が約595円となります。
本体に「300W」と記載されていても、300Wを使用時間すべてに掛けた金額がそのまま平均的な電気代になるとは限りません。メーカーが標準消費電力量を公表している場合は、その試験条件とあわせて確認しましょう。
また、つけっぱなしを節約方法として一律に考えず、使用後や使用しないときは電源を切るなど、使用している製品の取扱説明書に沿って使うことが大切です。
エアコンやホットカーペットと比較するときも、金額だけで順位を決めず、暖める範囲や使用時間、設定条件をそろえて、自分の使い方に合う暖房方法を選びましょう。

