引越しやガス会社の乗り換えを理由に「現在契約しているガス会社を解約したい」という人も多いのではないでしょうか。
そこでこちらの記事では、引越しの場合と乗り換えの場合それぞれの具体的な解約方法や解約金のこと、解約手続きをする際に知っておくべき注意点などを紹介します。
いつまでに解約の手続きをしなければならないのか、賃貸物件の場合はどうなるのか、次にどのようなガス会社を選べばよいのかなど、ガス会社の解約を検討している人が疑問や不安に思っていることを解決。
また、ガス会社の解約によって起こり得るトラブル例や、トラブルが起きたときの相談先についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
プロパンガスの解約には解約金・違約金はかかるの?
プロパンガス(LPガス)を解約するにあたって「解約金や違約金はかかるのか?」と不安に思う人は多いでしょう。結論から言うと、解約金や違約金がかかる会社とかからない会社があります。
2017年に自由化した都市ガスと違い、プロパンガスはずっと昔から自由料金制です。ガス会社がガス料金を自由に設定できるため、安い会社と高い会社の差が大きいことで知られています。
それと同様、解約金についてもガス会社が自由に設定しており、金額もさまざまです。
解約金の平均金額は5,000~10,000円となっていますが、ガス会社によっては0円というところもあれば、30,000円というところもあります。また、違約金についても請求されるケースと請求されないケースがあるため、事前に確認しておきましょう。
プロパンガスの解約金・違約金を安くする方法
プロパンガスの解約金や違約金を安くするには、以下2点の方法があります。
・契約書を確認し、違約金の発生しない期間に解約する
・乗り換え先のガス会社に負担してもらう
まずプロパンガスの解約には、必ず解約違約金が発生するわけではありません。
たとえば契約期間が満了した後や、引っ越しに間に合わないといったことがないよう、事前に解約の連絡をしておけば解約金がかからないケースもあります。
どのような場合に解約金や違約金が発生するのかは契約書に記載があるため、しっかり確認しましょう。また乗り換え先のガス会社のキャンペーンを使って、解約金や違約金を負担するのも1つの手段です。
プロパンガスの解約方法!引越しorガス会社の乗り換え
プロパンガス(LPガス)を解約する際は、最低でも利用中止予定日の1週間前までに連絡する必要があります。
直前の連絡だと解約手続きが間に合わない場合やトラブルに発展してしまうケースもあるので注意してください。
具体的にどのような流れで手続きをするのかは、引越しの場合と乗り換えの場合で異なります。それぞれのパターンに分けて詳しい解約方法をご紹介しましょう。
引越しに伴うプロパンガスの解約方法
引越しに伴ってプロパンガスを解約する場合、最低でも引越しの1週間前までに、現在契約しているガス会社に解約の申し込みをします。
解約の申し込みは電話以外にインターネットからも手続きが可能な会社も多いため、確認してみるとよいでしょう。
解約の申し込みをする際は「お客さま番号」が必要なので、検針票か請求書を用意しておくとスムーズです。申し込みが済んだらガス会社の作業員が自宅まで来て、閉栓作業をおこないます。
ガスメーターが屋外にある場合は立ち会う必要はありませんが、屋内にある場合は立ち会いが必要です。
ガス会社の乗り換えに伴うプロパンガスの解約方法
別のガス会社に切り替える場合、同一住所であれば自分で解約手続きをおこなう必要はありません。新しく切り替えるガス会社が前のガス会社の解約手続きをしてくれることになっています。
そのため、まずはどのガス会社に切り替えるのかを決め、新しいガス会社に契約手続きをしてください。申し込みが完了したら新しいガス会社の作業員が自宅まで来て、閉栓・開栓作業をしてくれます。
ガスの開栓作業には立ち会いが必要になるため、都合を合わせて日時を決める必要があります。
プロパンガスを解約する際の注意点
プロパンガス(LPガス)を解約する際には、いくつか知っておきたい注意点があります。
「実際に解約するときになって初めて知った」となると、場合によってはトラブルに発展し、スムーズに解約手続きができなくなる可能性もあるため、十分注意が必要です。
プロパンガスの解約を検討した時点で、まずは以下の4つの注意点を確認することをおすすめします。
注意点1. 早めに解約の連絡をする
注意点2. 無償貸与分の違約金がかかる場合がある
注意点3. 契約書を確認する
注意点4. 撤去費用がかかる場合もある
注意点1. 早めに解約の連絡をする
ガス会社が解約申し込みを受け付けてから実際にガスの利用を停止させるには、ガスの閉栓作業が必要になります。
利用中止予定日のぎりぎりになってから解約申し込みをすると、作業員のスケジュールが合わず、希望の日時に閉栓作業ができず、ガスを停止できない可能性がでてきます。
特に、引越しシーズンである3~4月ごろはガス会社も繁忙期に入るため、早めに行動しなければなりません。
最低でも1週間前までには必ず電話またはインターネットから申し込みするようにしてください。もちろん、賃貸物件から引っ越す場合も自分で解約の申し込みをする必要があります。
注意点2. 無償貸与分の違約金がかかる場合がある
住宅を新築した際にプロパンガス会社と契約するにあたって、無償貸与契約をしているケースが多いと思います。
無料貸与契約とは、プロパンガスの導入にかかる初期費用をガス会社が無償で貸与するものですが、実際には毎月のガス料金にガス設備代が上乗せされている場合がほとんどです。
このガス設備代は完済するために10~15年の契約期間が設けられているため、契約期間内にプロパンガスを解約すると未回収になってしまいます。
そこで、「違約金を請求する形で未回収分を一括精算する」というガス会社も多いのです。新しく契約するガス会社が無償貸与契約を引き継いでくれる場合もあるため、確認してみるとよいでしょう。
注意点3. 契約書を確認する
無償貸与契約については、プロパンガス会社との契約時に説明があったと同時に、契約書にも途中で解約する場合は違約金が発生する旨が記載されているはずです。
しかし、実際には毎月のガス料金にガス設備代が上乗せされていることを忘れてしまっている人も多く、解約時に説明を受けて驚くケースも少なくありません。
そのような事態にならないためにも、この機会に契約書を読み直しておきましょう。もちろん、無償貸与契約について契約書に何の記載もされていなければ違約金を支払う義務はありません。
賃貸物件に住んでいる人でも無償貸与契約をしているケースがあるため、契約書を必ず確認してください。
注意点4. 撤去費用がかかる場合もある
ガスボンベやガスメーターなど、プロパンガスの導入に必要な設備を解約によって撤去する作業は、通常、新しく契約したガス会社が無料でおこないます。
しかし、契約書に「設備の撤去費用がかかる」という内容が書かれている場合は、撤去費用を負担しなければなりません。
撤去費用は通常1~2万円前後が相場ですが、中には契約書に明確な金額を記載せず、解約時になって高額な撤去費用を請求してくるような悪質業者も存在します。十分注意してください。
プロパンガスのよくあるトラブル
プロパンガス(LPガス)を解約する際には、何かとトラブルが起こることも珍しくありません
トラブルの原因は悪質なガス会社を選んでしまったことや契約書の確認不足などさまざまなものがありますが、どのようなトラブルが起こり得るのかを知っておくことで回避できる可能性もあります。
よくあるトラブル以下の通りです。
・トラブル1. 解約を止められる
・トラブル2. 契約後に値上げされる可能性がある
トラブル1. 解約を止められる
どのプロパンガス会社を利用するかは利用者が自由に決められるため、解約を申し出られたガス会社は当然、その申し出に応じなければなりません。
しかし、実際には、値下げすることを条件に提示するなどして、解約を引き止めようとするガス会社もあるのです。
「解約しないように説得しに何度も家まで作業員が来た」という例もあるため、注意してください。ガス会社が解約に応じてくれない場合は、内容証明郵便などで解約を申し出ることも可能です。
トラブル2. 契約後に値上げされる可能性がある
都市ガスと違ってプロパンガス会社の中には悪質な営業をしているところも多く、見せかけの料金を提示して「月々のガス代が安くなる」と宣伝し、自分の会社に切り替えさせようとするケースも少なくありません。
ところが、「実際に切り替えたらすぐに値上げされてしまった」というように、悔しい思いをしてトラブルに発展することがよくあります。
結局は切り替え前と同じくらいのガス代を毎月払うことになってしまい、「解約した意味がなかった」ということになるのです。
プロパンガスのトラブルに関する相談窓口
プロパンガスに関するトラブルが起きたときの相談窓口はいくつかあるため、トラブルの内容に合った相談先を利用するのがおすすめです。
- ガス料金に関する相談:LPガスお客様相談所
- クーリングオフに関する相談:国民生活センター
- 値下げ相談:プロパンガス消費者生活センター
- 悪質業者との契約・解約に関する相談:電気・ガス取引監視等委員会
ただし、賃貸物件の場合はまず大家さんや管理会社へ相談してみましょう。
プロパンガスのトラブルを回避するには?
プロパンガスのトラブルを回避するには、以下の2点が有効です。
・初期費用を自己負担する
・信頼できるプロパンガス会社に乗り換えをする
これらを意識すれば、後のトラブルを未然に防げるはずです。引越しでお金がかかる時期に、プラスアルファで多額の違約金や解約金を発生させないためにも、ぜひ実践してみてくださいね。
初期費用を自己負担する
プロパンガスの供給設備費は、お金に余裕があれば自己負担してしまうのも手です。
プロパンガスでトラブルが起きるのは、多くの場合供給設備の無償貸与契約です。プロパンガス会社によってはこの供給設備費を負担する代わり、10年や15年といった契約期間を設けます。
しかし契約期間を満了する前に解約すると、この初期費用を請求されることがトラブルにつながるケースがよくあるのです。そのため、初期費用をはじめから自己負担してしまえば、後から追加で解約金を徴収される心配もありません。
信頼できるプロパンガス会社に乗り換えをする
プロパンガス会社を選ぶ際は、信頼できる会社を選びましょう。具体的には、契約期間や料金プランの明確な会社を選ぶのが望ましいです。
プロパンガスの会社は、各社が自由に料金を決められるようになっています。また、地域ぐるみで会社同士が協定を結び、相場を決めているケースも。こうした背景があるため、プロパンガス会社は明確な料金をホームページに記載していない場合もしばしば。
しかしこれでは、正確な見積もりや料金のシミュレーションができません。また、良心的ともいえません。そのため、プロパンガス会社を選ぶ際は、積極的に料金プランなどの情報を開示している会社を選びましょう。
・プロパンガス比較サイトのメリットやデメリット|おすすめの比較サイトも紹介!
おすすめのプロパンガス
プロパンガス会社は全国に数多くあるため、引越しや切り替えでどのガス会社に変更すべきか迷う人は多いでしょう。
ガス会社を変更する際は最初から1社に絞るのではなく、複数の会社を比較して選ぶことが大切です。
ガス会社を選ぶ際に特に気になるのが料金だと思いますが、料金についてはホームページでも公開していない会社が多いため、比較サイトを利用して選ぶことをおすすめします。
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まとめ
プロパンガスを解約する方法について、引越しの場合と乗り換えの場合、それぞれパターン別の手続きの流れや解約金・違約金について、解約時によくあるトラブル例などを賃貸物件の場合も含めて詳しくご紹介しました。
プロパンガスの解約をスムーズにおこなうためには、契約書をしっかり確認することや、次のガス会社を慎重に選ぶことなどが重要になります。
解約時のトラブルを回避する方法や相談先についても知っておくと安心でしょう。
ぜひこの記事を参考にしてトラブルなくプロパンガスの解約をおこない、利用しやすいガス会社を探してください。
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