湿気の多い日本では、どのお家にもシロアリ被害が起こる可能性があります。実際に被害が及ぶ前に、自分で予防していきたいですよね。
こちらの記事では「自分でできるシロアリの対策・予防方法」をテーマとして
・シロアリを放置することによる被害
・新しい家におけるシロアリ対策の必要性
・DIYでできるシロアリ予防法
・自分でできるシロアリ点検方法と対策
がわかるようにまとめてあります。
放置して被害が広がるほど対処に時間と工事費用がかかることが考えられます。シロアリ被害に不安のある方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。
シロアリが家屋に与える被害|放置するデメリット
シロアリは多くの方がご存知だと思いますが、具体的にどのような被害があるのかまではご存知の方は少ないのではないでしょうか。こちらでは、シロアリが家屋に与える被害について詳しくご紹介していきます。
放置することによって、身の危険もありますし、工事のために大きな費用がかかる可能性もあります。まずはシロアリによって起こりえる被害をご確認ください。
シロアリが家屋に与える被害①躯体部分
家の躯体部分とは、壁や床、柱など建物を支えている土台部分のことです。躯体部分がシロアリによって食い荒らされることで、家が倒壊してしまう被害が考えられます。
特に地震が多い日本では、土台がもろくなることは非常に危険です。たとえ倒壊は免れても、柱や床下が食べられ土台が弱くなっていると、改修工事の必要性も出てきます。
シロアリ対策を放置することで、倒壊のリスク、修復のための経済的負担が考えられます。
シロアリが家屋に与える被害②水回り
シロアリは湿気のある場所を好むため、トイレ、お風呂、キッチンといった水回りは被害に遭いやすい場所になります。
ユニットバス、洋式便所の普及によって、水漏れが発生しやすいタイル貼りは減りましたが、それでも安心はできません。
浴室、トイレ、キッチンまわりの柱や土台がシロアリによって食い荒らされ、家屋が破損するという被害が起こりえます。
また、見えない箇所だけではなく、屋内の壁がシロアリによって食べられ、穴があいてしまう被害もあります。
シロアリが家屋に与える被害③家の中
家の中に和室の畳があるおうちは注意が必要です。畳自体もシロアリの餌になりますので、畳を持ち上げるとシロアリがたくさんいたというケースもあります。
家の中のシロアリ対処、予防をせずに放置しておくと、柱や床といった躯体部分までが被害を受け、家が倒壊するおそれもあります。
また、水回りや、玄関部分でシロアリ、羽アリを実際目にすることもあります。目にしたのがたとえ数匹でも、奥には数万〜数百万のシロアリがいる可能性があります。
工事費用による損害に加えて、気持ち悪い虫が屋内にいるという精神的な苦痛もありますよね。
シロアリ対策は新しい家でもすぐに行うべき!
「シロアリ=古い家」というイメージが強いかもしれませんが、新築の家でもシロアリ被害が見られることはあります。シロアリにとって好都合な場所があれば、築年数は関係なく住み着いてしまうのです。
シロアリ対策、予防していくためには、家が建ったばかりの新築の方が効果的だとも言えます。
「使用されている木材や薬剤の種類」「シロアリが侵入しそうな隙間」「床下の構造は湿気がたまりやすくはないか」などは、新築段階だからこそ詳しくチェックできます。
被害にあって初めて対策をするのではなく、根本的にシロアリ被害を抑えるためには、新築の家でも予防する必要性があるのです。
【DIY】シロアリから被害を守る対策|自分でできる予防方法
シロアリ被害は、床下から始まりやすいです。自分でシロアリ被害を点検するためには床下に入り、蟻道と呼ばれるシロアリの通り道がないか確認する必要性があります。
床下は狭く、出っ張っている釘で怪我をするおそれがありますので、生地が厚めの服を着て、ゴーグル、マスクを必ずご着用ください。
壁や柱に不自然な土の盛り上がりがあれば、それが蟻道でシロアリが床下にいる証拠になります。
たとえ蟻道はなくても、床下が湿気ていないか、水漏れがないか、木材が壊れていないか、叩いてみて軽い音がしないかなど確認することで、今後のシロアリ予防に役立てられます。
シロアリ対策①エサとなる木材をなるべく置かない
家の周りに木材を置いていると、それをエサにシロアリが繁殖してしまうおそれがあります。繁殖したシロアリが地面を通って建物内に進入し、家が被害を受けてしまう可能性が高まります。
木材を置かないことが理想的ですが、廃棄したり移動したりすることが難しい場合、下にビニールシートをひいて地面と接触しないようにしましょう。
また、シロアリの住処となる切り株がある場合も除去することが予防として重要です。木材だけではなく、シロアリのエサとなる古紙やダンボールも家の周りに置かないようにしましょう。
シロアリ対策②家の周りにモノを置かない
基礎の換気口がふさがっていると、床下の湿気が外に排出されにくくなります。シロアリは湿気を好みますし土壌性になりますので、床下の換気が悪くなるとシロアリが繁殖する環境が整ってしまいます。
基礎の換気口まわりに置いてあるモノを整理し、雑草も除去しておくことがシロアリ予防として大切です。
また、シロアリは湿気を含みやすいコンクリートよりも、砂利を嫌がるといわれています。床下などに砂利を敷いておくと水はけが良くなり、湿気対策に有効です。
シロアリ対策③家の風通しや日当たりをよくする
湿度の高い環境はシロアリを寄せ付けるため、なるべく家全体を湿気させないことが予防として重要です。
・定期的に家の窓を開けて換気をする
・扇風機やエアコンで空気を循環させる
・壁と家具の間にきちんと隙間を作る
・お風呂に入った後は換気扇を回す
といった習慣をつけるようにしましょう。
また、雨漏り、水漏れしていたり、壁にヒビが入っていたりすると家が湿気やすくなります。放置せずDIYで修復するか、大工さんにお願いして早めに工事するようにしましょう。
シロアリ対策を専門業者にお願いするのもあり!
シロアリ対策を業者にお願いすることで、次のようなメリットが考えられます。
・確実な駆除を期待できる
・予防にもつながる
・薬剤による健康被害を防げる
市販されている薬剤を使用すれば自分でも駆除はできますが、床下や狭い隙間に入っての作業は素人には難しいです。たとえ薬剤を散布できたところで、的が外れていると駆除の効果はあまり期待できません。
また、薬剤を使うことで健康被害を受けるというデメリットも考えられますよね。
その点、専門の業者であれば、今後シロアリが出そうな箇所にも薬剤を散布しますので、今いるシロアリの駆除だけではなく、今後の予防も期待できるのです。
ちなみに、シロアリ駆除を専門の業者に依頼した場合の相場は、1平方メートルあたり3200円程度です。DIYで対策する場合と比較して費用はかかりますが、確実に駆除、予防したい場合には、業者にお願いすることをおすすめします。

シロアリの被害に防ぐための必要な点検
シロアリの被害を未然に予防するためには、ご自宅を定期的に点検することをおすすめします。
こちらでは自分でできるシロアリの点検方法と点検結果からできるシロアリの予防、対策方法について詳しくご紹介します。シロアリ被害による家の倒壊を防ぎ、修繕するための工事費用を抑えるためにも、ぜひご参考ください。
点検方法
自宅にシロアリがいるかどうかを点検するためには、以下の道具を揃えましょう。
・つなぎ(肌を露出しない服):床下を点検する際、釘や木材の出っ張りで怪我をする恐れがあるため
・長靴:床下で這って進む際、靴に土が入りやすいため
・マスク:床下でほこりを吸い込まないようにするため
・ゴーグル、軍手:ケガ予防のため
・懐中電灯(ヘッドライト):床下は光がなく暗いため
・カメラ、スマホ:記録しておくと、業者との相談にも使えるため
まず点検していただきたい場所は床下です。
蟻道の存在を確認するとともに、床下の湿気具合や柱が腐っていないかなどをチェックしましょう。
床下以外では、屋根裏、水回り、壁のひび割れた箇所なども点検したい箇所になります。シロアリがいるかどうかだけではなく、水漏れや雨漏りなど家が湿気てしまう要素はないかをご確認ください。
その他、次のような点検するポイントもあります。
・玄関や風呂場で羽ありを見かけなかったか
・屋根裏や窓枠、部屋の隅に木屑のような硬いふんが積もっていないか
・床がきしんだり、ドアの開け閉めが悪くなっていないかなど。
点検結果からわかること|種類ごとに対策
点検結果からわかることは次の2点になります。
【蟻道がある:ヤマトシロアリ、イエシロアリ】
特に太くて山盛りになった蟻道が見つかった場合はイエシロアリの可能性が高いです。アメリカカンザイシロアリは蟻道を作らないとされています。
【ふんがある:アメリカカンザイシロアリ】
大きさが約1mm程度の硬い粒状のふんが見つかった場合は、アメリカカンザイシロアリがいる可能性が高いです。
その他、羽ありを見かけた場合も、シロアリの種類を見分けるポイントになります。
・ヤマトシロアリ:全体が黒褐色で昼間に飛ぶことが多いです
・イエシロアリ:全体が黄褐色で夜に飛ぶことが多いです
・アメリカカンザイシロアリ:頭が赤褐色、他は黒褐色で昼間に少数の群れで飛ぶことが多いです
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