暖かい季節にコンクリートの上やブロック塀などで「赤い小さな虫」を見たことがありませんか?
それは、タカラダニというダニの一種の可能性があります。タカラダニは、コンクリートのひび割れや隙間に生息しているダニで真っ赤な体色が特徴です。
タカラダニは、体色が派手で目立ちますし、見た目も決してかわいいとは言えず、人を不快にさせるダニです。
また、毒はないものの、潰すと出てくる体液に触れるとアレルギーを引き起す可能性があるため、大量発生すると厄介なダニでもありますので大量発生前に根絶したい害虫です。
本記事では、タカラダニの生態や駆除の方法、生態や予防方法について紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
タカラダニとは?生態や発生時期・被害について解説
タカラダニは森林などの自然の中だけでなく、コンクリートで囲まれた都会でも目にすることがある真っ赤なダニで、家のベランダや外壁、そして時には室内で発見されることもあります。
タカラダニの生態や、発生する時期、そして、毒はあるのか、人への影響や被害ついても詳しく紹介します。
タカラダニの生態や発生時期
タカラダニはダニの一種です。タカラダニの大きさは0.3mmから1mmで体色は赤いものが多く、小さいサイズではありますが目視で確認できます。発生時期は春から夏の数カ月間で、ピークは4月から6月です。春になり暖かくなってくると、日当たりのよい乾いた場所を動き回っています。
タカラダニは、主に昼間に活動する習性があり、高温にも強いという特徴があります。そして、タカラダニの餌は、岩石やコンクリートに付着したノリや花粉等で、壁の隙間で産卵して増殖することもあります。
タカラダニの発生原因・生息場所
タカラダニは、日本全国に生息しており、森林の草木や虫の身体に寄生しているほか、都市部ではコンクリートの上や庭先、ベランダなどで目にすることもあります。
タカラダニは、ビル屋上や、外壁、コンクリートなどのざらざらした場所に多く、ツルツルした壁などには生息しないことがほとんどです。
タカラダニの被害
タカラダニは、服などに付着することがあり「気持ちが悪い」と言われることも多いのですが、実は人を刺すことはありません。しかし、人を刺さないからといって「安全なダニ」とは言えません。
例えばタカラダニを潰すことで出る体液が皮膚に付着すると、人によってはアレルギー反応を引き起したり、湿疹ができたりすることがあります。また、衣類などを汚してしまうこともあります。ですので、タカラダニを見つけた場合は、潰さないように注意しましょう。
タカラダニの駆除方法8選
タカラダニを撃退する方法としては以下のようなものが挙げられます。
・ホースなどを使って水で流す
・隙間をふさいで侵入経路を断つ
・粘着剤を使用する
・家の中を掃除する
・殺虫剤を散布する
・室内にダニ用マットを敷く
・天敵となるクモを使う
・業者に駆除を依頼する
ひとつずつ見ていきましょう。
駆除方法①ホースなどを使って水で流す
タカラダニは、高温や日光には強いのですが、水には弱いという特徴があります。タカラダニが大量発生した場合でも、雨の日はタカラダニが出てこないというほど水に弱い生き物です。
ですので、タカラダニが発生しそうなベランダや外壁、ブロック塀などをホースの水で洗い流すことで退治できます。水で撃退する方法ですから、ホース以外でももちろんOKです。大量の水を使用する高圧洗浄機の使用も効果的です。
駆除方法②隙間をふさいで侵入経路を断つ
タカラダニが侵入しそうな壁のひび割れや隙間をパテなどを使って塞いでおくのも有効です。
まず、タカラダニを水で綺麗洗い流すか殺虫剤で駆除したあとに、生息場所となりやすいコンクリートのひび割れや隙間を埋めておけば、侵入や繁殖を阻止できます。タカラダニを退治するだけでなく、侵入そのものを防ぐ予防的な効果もある方法です。
駆除方法③粘着剤を使用する
タカラダニが室内や衣類にいたときや、すでに家の中に入ってしまったという場合には、コロコロなどの粘着剤の使用も効果的です.。
タカラダニを衣類やカーペットの上などで発見した場合は、粘着剤にタカラダニを付着させて取りましょう。このとき、力を入れすぎて体液でシミを作らないように注意してください。また、タカラダニを手で触るとうっかり潰すこともありますので、直接触らないような注意しましょう。
駆除方法④家の中を掃除する
タカラダニは、衣類などに付着して気づかないうちに室内に入ってしまうこともあります。室内に入ってしまった場合は、掃除機で吸ってしまうのも効果的です。
カーペットやラグを敷いている場合には、縦と横の別方向から複数回しっかりと掃除機をかけて奥に入り込んでいるタカラダニも徹底的に根絶しましょう。タカラダニは、掃除機に吸われた後も掃除機のゴミの中で生きていますので、処分する前に殺虫剤を使用するのもオススメです。
駆除方法⑤殺虫剤を散布する
タカラダニは殺虫剤の成分に弱い虫ですので、一般的なピレスロイド系の殺虫剤を噴射すれば簡単に死んでしまいます。また、水に洗剤を少量混ぜたものでも代用できます。
使用時には、小さなタカラダニが殺虫剤噴射の勢いでどこかに飛んでいってしまわないように注意して使用しましょう。殺虫剤の使用後は、そのまま放置するのではなく、掃除機などで掃除をするか粘着剤を使用すれば徹底的に死骸まで根絶できます。
駆除方法⑥室内にダニ用マットを敷く
タカラダニの駆除に、ダニ取り用のマットを使用することもできます。ダニ用マットには、ダニが好む成分が入っていてタカラダニなどをおびき寄せてまとめて駆除できます。
ホームセンターなどで販売されていますので、室内のタカラダニ駆除には専用マットの使用も効果的です。この方法なら、マットを置くだけで簡単ですし、駆除しているときにタカラダニを潰してしまう心配もありません。そして、殺虫剤を使用しないためペットやお子さんがいるご家庭でも安心です。
駆除方法⑦天敵となるクモを使う
タカラダニの天敵はクモです。ですので、外壁などのクモを駆除せずにしておくとクモがタカラダニを駆除してくれるケースもあります。
ただし、クモや蜘蛛の巣は見た目があまりよろしくありませんし、クモの中には毒を持っているものや感染症を引き起すものもいますので注意が必要です。
駆除方法⑧業者に駆除を依頼する
タカラダニを徹底的に駆除したいという場合には、専門の業者に駆除を依頼するという方法もあります。
タカラダニの駆除は自分でもできますが、当然、業者のほうが徹底的に駆除ができますし、自分ではなかなか手が届かない屋根裏や床下なども駆除可能ですので駆除効果は高くなります。依頼すれば費用はかかりますが、安心のために1度、徹底的に駆除してしまうというのもいいでしょう。
タカラダニの予防対策4選
タカラダニは、殺虫剤や水、掃除機などで駆除できます。ですが、できることなら、タカラダニに遭遇したくはありませんよね。タカラダニを「今のところ見たことがない」という場合でも、タカラダニが発生しないよう以下の予防対策をしてみてください。
・高圧洗浄機やホースで水を撒く
・コケを落とす
・薬剤を散布する
・壁に防水加工を施す
予防対策①高圧洗浄機やホースで水を撒く
タカラダニの駆除の項目でもご紹介したのですが、タカラダニは水に弱いダニです。
ですので、タカラダニが発生しやすいコンクリートの壁や花壇などに定期的にホースや高圧洗浄機で水をまいておくことで、タカラダニの発生を予防することができます。
予防対策②コケを落とす
タカラダニは、コンクリートの隙間などに生息し、コケや花粉を餌にしています。
ですので、コンクリートの壁やブロック、花壇などに付着しているコケをキレイに落としておくこともタカラダニの予防につながります。ついつい、放置してしまうことも多いコケですが、タカラダニ予防のためにはこまめにおとしたほうがいいでしょう。
・外壁の苔(コケ)の取り方|コケができる原因や落とし方を紹介します!
予防対策③薬剤を散布する
タカラダニの予防には、薬剤の散布も効果的です。
タカラダニは、殺虫剤で駆除できるとご紹介しましたが、薬剤を使用すれば生体だけでなく卵も駆除できます。そして、残留性がある薬剤を使うことで継続的な予防効果を期待できます。屋外でも屋内でも使えるタイプで、一定期間残留するタイプの薬剤がオススメです。
予防対策④壁に防水加工を施す
タカラダニは、コンクリートのようなざらざらした場所の隙間やひび割れに生息するダニですが、ウレタン加工などが施されてツルツルしている壁などには生息しません。
ですので、壁などに防水加工をしてツルツルした施工をすればタカラダニの予防につながります。
ダニ対策にはハッカ油が効果あり!
タカラダニなどのダニ対策に効果があるのが「ハッカ油」です。ハッカ油は、ハッカ草という植物から作られるオイルのことで「ミントオイル」とも呼ばれます。ハッカ油は天然由来の食品添加物ですので、口に入れても安全で独特の清涼感がある香りが特徴です。
そして、水にハッカ油を加えたものをスプレーしておくとダニを寄せ付けないダニ対策に効果があります。もちろん、タカラダニ予防にも効果的です。
以下の記事でハッカ油スプレーの作り方など紹介していますので参考にしてみてください。
・赤ダニ駆除にはハッカ油スプレーが効果的?作り方や注意点、予防対策など解説!
タカラダニを根絶したい!おすすめの駆除業者を紹介
タカラダニの駆除を専門業者に依頼することで、問題は一気に解決します。専門業者は徹底的な作業と経験で自分ではできない場所までしっかりと駆除して予防まで可能です。タカラダニの駆除業者を探す場合は以下のポイントを押さえておきましょう
・実績がある専門業者
・対応エリア内であること
・見積もりを取って比較する
また、以下オススメの駆除業者となり、詳しくは下記ページで紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
・衛生害虫110番
・ムシプロテック
・害虫退治屋さん など。
まとめ
今回は暖かくなってくるとコンクリートの壁や花壇などに発生する真っ赤なタカラダニについて紹介しました。
タカラダニは、ダニの一種ではありますが、人を刺すダニではありません。ですが、タカラダニを潰すことで出る体液に触れるとかぶれたりアレルギー反応を引き起こすことがあります。
タカラダニは、水や殺虫剤など身近なもので退治できますが、大量発生してしまった場合、そして、家の中に入ってしまったときには徹底的にタカラダニを根絶できる専門業者への依頼も検討してみてください。