春に入り暖かくなってきた時期や、夏の終わりから秋に向かう季節、油断していたら蚊に刺されたという経験がある人も多いはずです。
実は蚊の活動は夏だけに限らず、春先から秋にかけて、幅広い時期に活動しています。
さらにそれだけでなく、最も蚊の対策を怠りがちな冬の間であっても、蚊の種類によっては活動を続けています。
そこで、蚊の活動時期や注意すべき季節、そして冬に活動する蚊の種類について紹介します。
この記事を読むと、時期に関係なく蚊の対策が必要であることがわかるので、ぜひこの記事を参考にして、寒い時期でも対策を怠らないようにしましょう。
蚊が活発な季節。蚊はいつからいつまで活動している?
蚊に刺されるのは暑い時期であるというイメージが強いという方も、多いのではないでしょうか。しかし、実際蚊の活動時期は想像以上に長いもので、春先から秋口にかけてまで活動しているのです。
もっとも、この間ずっと活発に活動しているわけではないため、蚊の活動時期や、どの時期に最も盛んに活動するのかを紹介します。
蚊が活発な時期:気温25-30℃は要注意!
蚊の活動は気温に大きく影響を受け、基本的には高い気温の方が活発になることがわかっていますが、最も活動しやすいのは25℃~30℃の時期です。
気温15度くらいから活動をし初め、20℃くらいになると産卵を開始します。そして、気温25℃~30℃くらいの時期に繁殖も盛んに行われます。
蚊は成長するのがとても早く、繁殖の盛んな時期はあっという間に成虫の数も増えるのです。
こうして大量に蚊の成虫が誕生し、25℃~30℃くらいの時期に一斉に活動を始めるので、この時期は特に注意が必要といえるでしょう。
ちなみに、気温15度以下では活動が鈍り、さらに気温が下がる真冬の時期には活動を終了するか、種類によっては冬眠をしています。
蚊はいつからいつまで活動している?
蚊は気温が15℃くらいになる春先の季節から、既に活動を開始しています。
最近では温暖化の影響もあってか、3月終わりの時期でも日中の時間帯は最高気温が15℃を超える日もあるため、少なくとも4月になる頃には既に活動を開始しているのです。
次に、気温が20℃くらいになると、メスの蚊が産卵のために吸血をはじめます。これが5月初めくらいの時期なので、この季節には蚊に刺されるような機会が増えてくるでしょう。
その後季節が夏に近づき、気温が上がると、羽化した蚊の成虫が活発に動き出し、7月頃から活動がピークになります。
気温が30℃を超えてくると逆に活動が弱まるため、日中最高気温が30℃を超えるような8月の時期には、蚊はいったん活動を休止します。
しかし、暑さが収まり、季節が秋に近づくにつれ、蚊は活動を再開してきます。
そして、やがて冬に近づき、一日のうちの多くの時間15℃を切る11月頃になると、ようやく活動を終えます。
ただし、蚊の種類によっては冬でも活動するため、冬の間でも油断は禁物です。
このように、夏の暑い季節に発生するイメージの強い蚊ですが、4月初めからから11月頃までと長い期間活動をしており、冬の間でさえも、種類によっては活動を続けているのです。
蚊に刺されやすい季節は春と秋
蚊の活発に活動する気温からわかるとおり、夏の季節に一番発生するようなイメージがある蚊ですが、春先の5月頃や夏の終わり9月頃でも、日中25度を超えるような日は結構あります。
つまり、春や秋も、十分蚊に刺される危険な季節であると言えるのです。
また、この時期は屋外でも過ごしやすく、気持ちの良い時期であり、春はバーベキュー、秋はハイキングと、気温が上がる時間帯は野外でのイベントが増える季節でもあります。
そんな中で、蚊は夏に発生するものだと思い込んでいると、つい対策がおろそかになり、何ら予防せず蚊に刺されやすい状態で外へ出てしまうものです。
このように、一見安全そうで、つい油断してしまう春や秋こそ、最も蚊に刺されやすい季節であるといえるのです。
そのため、春や秋でも油断せず、外へ出るときはきちんと対策をしておかなければなりません。
なぜ冬なのに蚊がいる?種類別に冬の活動を解説
春や秋でも蚊が活動していることはわかりましたが、寒い時期は基本的に活動が鈍ります。しかし、冬の間でも蚊に刺された経験があるという人もいるのではないでしょうか。
これはなぜかというと、種類によって冬でも活動できる蚊もいるからです。
そこで、蚊の種類ごとに冬の活動について解説するので、これを読めば、なぜ冬の間にも蚊に刺されてしまうのかがわかります。
アカイエカのメスの成虫は冬越しする
晩秋の時期に孵化したメスのアカイエカは、寒くなる前に冬眠に適した場所を見つけ、越冬して春を迎えることができます。そして、春になると一度だけ産卵し、世代を受け継いでから死ぬのです。
アカイエカはわずかな隙間からでも室内に侵入し、人が寝ている日没後から明け方にかけての遅い時間に活動するため、室内でアカイエカに刺されることがあります。
もっとも、冬の間はクローゼットや靴箱などの寒さをしのげる暗い場所を見つけ、冬眠しています。そのため、冬にアカイエカに刺されることはほとんどありません。
チカイエカは冬の間も活動している
チカイエカもアカイエカと同じく越冬することができますが、それだけでなく冬の間でも活動することができるため、冬眠の必要もありません。
そのため、チカイエカは一年中活動して人の血を吸うことができるのです。
チカイエカは地下水槽や排水溝等に生息しますが、冬の間は気温の高い飲食店やオフィスなどの屋内にいることもあります。
そして、冬の間でも子孫を繁栄するために吸血をするので、冬の時期に刺されるのはチカイエカである可能性が最も高いといえます。
ヒトスジシマカは卵のまま越冬する
ヒトスジシマカは寒さに弱いため、他の2種と異なり成虫の状態では越冬することができません。そのため、卵の状態で冬越しをすることになり、成虫は冬になる前に死に絶えます。
したがって、冬の間は成虫でも幼虫でも活動することができないため、少なくとも冬にヒトスジシマカに刺されるということはないでしょう。
時期問わず蚊の対策は必要!
蚊は夏にもっとも活動が盛んになるイメージですが、実は春や秋に刺される危険性が高く、この時期には特に入念な対策が必要であることがわかったと思います。
そしてそれだけでなく、蚊は冬の間も室内で冬眠していたり、中には一年中活動している蚊もいるので、時期を問わず蚊の対策は必要なのです。
そのため、冬であっても油断して窓を開けっぱなしにしたりせず、忌避効果のあるハーブを置いたり駆除剤を使用するなど、きちんとした対策をするようにしてください。
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