家のベランダにコウモリが住み着いているのに気づいたものの、コウモリを追い出す方法や駆除対策がわからず困っている方もいるでしょう。
コウモリを自分で退治するためには、適切な手段できちんと対策を立てる必要があります。
こちらの記事ではコウモリがベランダに住み着く理由や住み着いたコウモリを退治する方法、そして駆除の際の注意点について解説します。
適切な対策を実践し、ベランダからコウモリを追い出して被害をなくしましょう。
コウモリがベランダに住み着く理由
マンションを含めて多くのベランダには屋根があるため、ベランダで休憩すれば雨風をしのぐことができるうえに外敵から身を隠すのにも適しています。
コウモリの天敵として有名なのはフクロウなどの猛禽類ですが、フクロウのような外敵がベランダまで侵入してきて襲ってくる可能性は低いでしょう。
またベランダには物干し竿があるので、コウモリがぶら下がって休憩するのにもちょうどいい環境です。他にもコウモリは暖かい場所を好みますが、ベランダにはエアコンの室外機があるので体を暖めることもできます。
このようにベランダにはコウモリにとって住みやすい環境が整っているので、ベランダはコウモリにとって格好の住みかといえるでしょう。
ベランダにコウモリがいることによる被害
ベランダにいるコウモリを放置しておくと、以下のような被害が発生します。
・鳴き声や羽音による騒音
・フンによる悪臭、家財の腐食
・感染症などによる健康被害
・ノミ・ダニによる二次被害
まず家にコウモリが住み着くと羽音や鳴き声などの騒音が発生します。コウモリは夜行性なので、夜中にこのような騒音が発生すると睡眠を妨げる原因になるかもしれません。
また溜まったフンを放置しておくことで悪臭が発生するうえに、家財を腐食させることもあります。そしてフンにはノミ・ダニが集まるため、ノミやダニに刺される危険もあるでしょう。さらにフンにはさまざまな病原菌が付いており、ハンタウイルス感染症・ヒストプラズマ症などの感染症にかかる危険もあります。
ベランダに住み着くコウモリの対策方法
ベランダに住み着くコウモリの対策としては、以下のような方法があります。
・忌避剤で追い出す
・ネットで侵入口を防ぐ
・CDを吊るして近寄らせない
以上3つの方法について、順番に解説します。
対策1.忌避剤で追い出す
コウモリが嫌いな匂いを使った忌避剤を使って、コウモリよけにすることができます。
巣に直接吹きかけるスプレータイプ、煙で追い出す忌避タイプ、ベランダの手すりや笠木などに置いておくだけで効果が出るジェルタイプと、用途に合わせて使い分けましょう。
それぞれメリット・デメリットもあるので、忌避剤を併用することも大事です。たとえばスプレーは即効性がありますが持続力がないため、ジェルタイプと併用すると効果が高いでしょう。またスプレータイプやジェルタイプではカバーしきれない箇所は、広範囲に効果がある燻煙剤を使用するのがおすすめです。
対策2.ネットで侵入口を防ぐ
コウモリを一度追い払うことができたとしても、侵入経路を塞がなければ再び戻ってきてしまうので、ネットを使って侵入防止対策をしましょう。
コウモリは1cm程度のわずかな隙間からでも侵入してくるので、網の目の細かい防鳥ネットを使ってしっかり予防対策しなければなりません。ネットを張るだけでは隙間ができてしまうので、テープなどを使って隙間ができないよう念入りに隙間を塞いでください。
対策3.CDを吊るして近寄らせない
ベランダにCDを吊るしておくと飛行を妨害できるため、コウモリを追い払う効果があります。
コウモリは超音波を発することで周囲のものとの距離感をはかりながら飛行しますが、CDに光が反射されると超音波がうまく反しなくなるのです。そのためベランダでコウモリが侵入できそうな場所にCDを吊るしておけば、コウモリは安全な場所ではないと判断して近づきにくくなるでしょう。
ベランダにいるコウモリを放置するのは危険?
先ほど説明した通りコウモリが住み着くとフンによる悪臭や建物の腐食、感染症などさまざまな被害が発生します。
悪臭は自宅だけでなく近隣にも広がるので、これらの問題を放置しておけば近隣住民やマンションの他の入居者からの苦情につながるでしょう。また賃貸マンションであればコウモリを放置しておくことで建物を腐食させてしまうと、マンションの退去時に修繕費用を請求される可能性もあります。
このようにベランダにいるコウモリを放置しておくと、自分だけでなく周囲にも迷惑がかかること意識しなければなりません。
ベランダで動かないコウモリを見つけた時の対処法
冬眠中のコウモリはほとんど動かない状態になりますが、このようにコウモリが動かない状態のときには駆除をしないように注意してください。
なぜなら冬眠中に忌避剤などを使ってもコウモリが駆除できないことがあり、追い出したつもりになって侵入口を塞いでしまうと中に閉じ込められたコウモリが外へ出られず、家のなかで死んでる可能性があるからです。
家のなかでコウモリが死んでしまうと腐敗臭が家中に広がるうえに、死骸に害虫が寄り付き極めて不衛生な状態になります。冬眠の時期に動かないコウモリをみつけたら、すぐに駆除するのではなく、コウモリの駆除に適した春まで待ってから駆除するようにしましょう。
コウモリを駆除する際の注意点
コウモリは鳥獣管理保護法という法律によって保護されているため、自分で勝手に駆除することはできません。そのためコウモリの駆除には役所の許可が必要なので、基本的にできる対策は追い出す・追い払うといった方法に限られます。
もしこれに違反して無断でコウモリを駆除すると、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科せられることがあります。
またコウモリのフンにはさまざまな病原菌がいる可能性があるので、駆除の際は必ずマスクと手袋を着用してください。そしてフンや巣があった場所はきれいに掃除して、除菌・消毒しておきましょう。
自分で追い出すのが難しい時は駆除業者がおすすめ!
先ほど説明した通り、コウモリを駆除するためには役所の許可が必要なので、自分で駆除することはできません。そこでコウモリを完全に駆除して撃退するために、業者へ依頼するという方法があります。
狩猟免許をもった専門業者であれば、コウモリを追い払うだけでなく駆除までできるので、より効果的に対策ができるのです。さらに再び侵入してこないための予防対策まで一貫しておこなうことができるので、安心して任せることができるでしょう。
業者の選び方やおすすめ業者に関しては、下記の記事を参考にしてください。
まとめ
ベランダにコウモリが住み着くことで、鳴き声や羽音による騒音、フンによる悪臭、感染症などによる健康被害とさまざまな被害が発生します。まずは忌避剤などを使ってコウモリをベランダから追い出し、出ていったことを確認したら侵入経路を塞ぎましょう。
冬眠中でコウモリが動かない時期に侵入経路を塞いでしまうとベランダでコウモリが死んでしまうので、コウモリの動かない時期は駆除に適しません。
もし自力での駆除が難しいのであれば、業者に依頼して駆除してもらうのもおすすめです。