ムカデが家の中や周辺に出る……
ムカデの侵入を防ぎたい
こんなお悩みを抱えてはいないでしょうか。ムカデは攻撃性が強く毒を持っているので、害虫の中でも注意したい存在ですよね。
一口にムカデといってもその種類はさまざまで、毒性の強さや生態にもそれぞれ特徴があります。
本記事ではムカデの生態や、刺されたときの症状などを解説していきます。
ムカデに遭遇してしまったときの撃退方法や、ムカデを家に寄せ付けないための予防対策についてもご紹介するので、ムカデに悩まされている人はぜひ参考にしてみてください。
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そもそもムカデとは?生態や種類、発生原因など解説
ムカデ駆除の仕方の前に、まずはムカデの生態や発生する時期、原因などについて解説していきます。ムカデの生態や特性を知っておくことで、より効果的な対策が立てられるはずです。早速見ていきましょう。
ムカデの生態や特徴
ムカデの見た目は細長い身体にたくさんの足を持っているのが特徴です。体長は70~130mmほど。足の数は種類によってまちまちですが、27~47対、多いものだと100対以上もの足を持つ種類もいます。
暖かくジメジメした場所を好み、寒くなると活動は鈍化します。エサとしているのは虫、クモ、ミミズなどで、いずれも生きているものしか食べません。視力が弱いので、触覚からキャッチする感覚を頼りにエサを取っています。
寿命は5〜10年で、卵から孵化したあとは脱皮を繰り返し成長していきます。ムカデは攻撃性が強く毒を持っているので、安易に近づいて刺されたということがないように注意しましょう。
ムカデの種類
一口にムカデと言ってもその種類は膨大です。日本国内だけでも約130種類ものムカデがいるといわれています。その中でも特に代表的なムカデをご紹介します。
・トビズムカデ(オオムカデ)
東北よりも南に広く分布しているムカデです。体長は80~150mm程度が多いですが、大きいものでは200mm以上にもなります。黒みがかった緑色の胴体に赤い頭、オレンジや黄色の肢を持っています。
・アカズムカデ
黒い胴体に赤い頭と肢が特徴的なムカデです。体長は40~80mm程度と小型ですが、強い毒を持っており噛まれると痛みや痺れが生じます。主に本州、四国、九州に分布しています。
・セスジアカムガデ
赤みを帯びた胴体に黄色の肢を持ったムカデで、北海道から沖縄まで広く分布しています。体長は40~80mm程度で、毒性はそれほど強くはありません。
ムカデの発生原因
ムカデは寒い場所が苦手で、湿度があって暖かい場所や暗い場所を好みます。基本的には屋外の森林や畑などに生息していて、日中は日の当たらない土の中などに身を潜めています。
屋外に生息しているムカデですが、エサを求めて室内に侵入してくる場合もあります。室内でムカデの発生が見られるということは、ゴキブリやクモなどムカデのエサが生息している可能性が高いです。
また、付近に草原などムカデが身を隠しやすい環境があることも原因の一つとして考えられます。
ムカデの発生時期や生息地
ムカデは寒さに弱く、冬の間は冬眠しています。主な発生時期は春から秋にかけてで、特に産卵シーズンである梅雨の時期には活発に活動するようになります。秋になると梅雨に生まれた子ムカデが成長して動き出すようになるので、見かけることが多くなるシーズンでもあります。
主な生息地は森林、畑など自然の豊かな場所で、日の当たらないジメジメした場所を好みます。石や落ち葉の下に潜んでいることが多いようですね。ムカデの種類にもよりますが、日本全国に広く分布しています。
ムカデによる被害。噛まれたらどんな症状がでる?
「ムカデに刺された」という人もいますが、ムカデによる被害は「刺された」というよりは「噛まれた」という説明が正しいです。
ムカデはセロトニン、ヒスタミンなどの成分を含んだ毒を持っています。そのため、噛まれると痛み、腫れ、かゆみなどの症状が起こります。噛まれた場所は激しい痛みを感じることが多いですが、病気になってしまうということはほとんどなく数時間程度で落ち着いてくることがほとんどです。ただし発熱、めまい、吐き気といった症状が出ることもあります。
まれにアレルギー症状のひとつであるアナフィラキシーショックを起こすことがあります。アナフィラキシーショックを起こすと血圧低下や意識障害といったが症状が起こり、場合によっては命に関わることも。速やかに医療機関にかかって治療が必要です。
噛まれた場合は応急処置として、患部を43~46℃程度のお湯で洗い流してください。ムカデの毒は熱に弱いため、症状が緩和されます。逆に、患部を絞って毒を出そうとすることは控えましょう。
ムカデの駆除方法!確実に退治しよう
毒を持つ害虫であるムカデには、できれば遭遇したくないですよね。もしムカデに出会ってしまった場合は確実に撃退しておきたいものです。
ここからは、ムカデの駆除方法についていくつかご紹介します。万が一ムカデに遭遇してしまったときのために、しっかり覚えておきましょう。
駆除方法1.スリッパなどで頭を叩く
古典的な方法ではありますが、スリッパや新聞紙で叩いて退治する方法です。ムカデは頭が急所なので、見つけたらまずは頭を叩いて弱らせましょう。
頭を叩いてつぶしたあとも油断は禁物です。ムカデは頭がつぶれても胴体だけで動くことができます。頭をつぶしてムカデの動きが鈍くなったら、胴体部分も叩いて退治しましょう。
駆除方法2.熱湯をかける
ムカデは熱湯が苦手です。直接叩いて退治するのはちょっと気が引けるという人は、60℃程度のお湯をかけて退治するとよいでしょう。
トングを使ってバケツの中にムカデを捕獲し、その中にお湯をかける方法が有効です。子供やペットがいて殺虫剤を使いづらい場合でも、この方法なら安心ですね。60℃よりも低いお湯でも効果はありますが、ムカデが弱るのに時間がかかる場合があります。
駆除方法3.殺虫剤を使う
殺虫剤を使って退治するのも有効な方法です。ムカデに効果のある殺虫剤はドラッグストアなどで購入できます。ムカデが発生しやすい環境が付近にある場合は、1本常備しておくと安心ですね。
ムカデ用の殺虫剤はムカデを殺すための成分が含まれているタイプと、冷却することでムカデを退治するタイプがあります。使用する状況に応じて、お好みのタイプを使い分けると良いでしょう。
駆除方法4.捕獲器を使う
家の中でムカデを見逃してしまったり、毎年決まった時期になると家にムカデが出たりするという人は、ムカデ用の捕獲器を設置しておくのもよいでしょう。
ムカデに殺虫剤をかけたり、叩いて退治するのはなかなか勇気のいることです。できれば遭遇することすら避けたいという人もいますよね。捕獲器はムカデをおびき寄せる成分を使っているので、置いておくだけで効果が期待できるのが大きなメリットです。
ムカデを寄せ付けないための予防対策
ムカデ駆除はムカデに遭遇してしまった場合に撃退するのも大切ですが、ムカデを寄せ付けないためにあらかじめ予防をしておくことも重要です。
具体的にどんな予防方法があるのか、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
予防対策1.室内の換気をする
ムカデは湿気の多い場所を好みます。閉め切って風通しの悪い場所はムカデが身を潜めるのにもってこいです。ジメジメしがちな時期はよく換気をして、湿度が高くなりすぎないようにしましょう。
ムカデがエサとしているゴキブリなども湿度が高い場所を好むため、エサとなる害虫を寄せ付けないためにも換気は有効な予防方法です。”
予防対策2.部屋の掃除をする
整理整頓ができていない部屋はムカデが身を隠す場所が多く、ムカデに住みつかれてしまう可能性があります。掃除が不十分だとゴキブリなどムカデがエサとする害虫が発生しやすくなるので、結果的にムカデも発生しやすくなります。
室内にムカデを住みつかせないために掃除をこまめにして、ムカデが身を潜められるような死角をできるだけ作らないようにするとよいでしょう。
予防対策3.庭など家の周りをきれいに保つ
家の周りに草木が生い茂った場所があったり、庭を持っている場合は、定期的に手入れをするようにしましょう。
ムカデは日の当たらないところに住みつく傾向にあります。落ち葉が溜まっていたり、植木や雑草などの手入れが不十分だとムカデが住みついてしまう可能性があります。家の周りをきれいに保っておけば、室内へムカデが侵入するのを防ぐことにもつながります。
予防対策4.ゴキブリなどの害虫を駆除する
ムカデはゴキブリをはじめとした害虫をエサとしています。エサになる害虫が室内にいると、エサを求めてムカデが室内に入り込みやすくなってしまいます。
ゴキブリなどの害虫を駆除したり、害虫が発生しにくい環境を整えておくと、結果としてムカデの発生を予防することにもつながります。生ごみはこまめに捨てるなど、害虫を寄せ付けないような環境作りからはじめてみましょう。
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予防対策5.侵入経路を防ぐ
ムカデはごくわずかな隙間からも室内に侵入してきてしまいます。室内への侵入を防ぐためには、ムカデが入り込みそうな隙間を塞いでおくといった予防が有効です。
窓のサッシやエアコンのダクトなど、外に面した隙間は意外とたくさんあります。テープを貼ったり、パテで埋めるなどの対策を取って、外からの侵入経路を塞いでおきましょう。
予防対策6.ハッカ油やハーブを活用する
ムカデはハーブのにおいが苦手です。ムカデが苦手とするハーブやハッカ油を活用することで、ムカデを室内に寄せ付けない効果が期待できます。
ムカデの駆除には殺虫剤や後述する忌避剤も有効ですが、小さなお子様やペットがいて薬剤を使いたくないケースもあると思います。ハッカ油など自然なものであれば、お子様やペットに配慮しながらムカデの駆除ができます。
予防対策7.忌避剤を使う
忌避剤とは、害虫が嫌う成分やにおいを使って、害虫を寄せ付けないようにするための薬剤です。ムカデが発生し始める前に、予防として使うのがよいでしょう。
忌避剤にも種類がたくさんあるので、ムカデの駆除が目的であれば、ムカデ専用の忌避剤を使用しましょう。害虫によって効果のある成分が違う場合があるので、購入する際にはしっかり確認してください。
ムカデを確実に撃退するなら駆除業者がおすすめ
自分で駆除や予防をしてみたけれどあまり効果がみられない、毎日のようにムカデを目撃するといった場合は、駆除業者へ依頼するのもおすすめです。
駆除業者であれば専門的な知識を持った人が対応してくれますし、一般には流通していない強力な業務用の薬剤を使ってくれる場合もあります。
確実にムカデを撃退するためには、プロの力を借りるのが一番です。自分では手に負えないと感じたら、駆除業者に依頼してみましょう。
以下でおすすめの駆除業者も紹介していますので参考にしてみてください。
まとめ
今回はムカデの生態や駆除方法についてご紹介しました。
ムカデは毒をもった害虫で、噛まれると痛みやかゆみといった症状が現れます。まれにアナフィラキシーショックという重篤なアレルギー症状が出ることがあるので、噛まれた場合は病院を受診しましょう。
ムカデは湿気が多く暗い場所を好みます。ムカデを寄せ付けないための予防として、室内の換気をよくして、庭の手入れや室内の清掃をよくしておくが挙げられます。
万が一ムカデに遭遇した場合は、殺虫剤を使ったり、直接叩いたりして退治しましょう。ムカデを頻繁に目撃するようであれば、駆除業者に依頼して対応してもらうことがおすすめです。