一軒家の屋根やマンションの屋上・ベランダなどにカラスがやってきて、対処に困っているという方のために、カラスが来る原因や対策方法について解説します。
カラスはふんによる悪臭・健康被害に鳴き声による騒音被害などさまざまな害をもたらすため、放置しておくことはできません。しかしカラスが来ているのがわかっても、どう対処すればよいかわからないという方も多いと思います。
また現在カラスが来ていないとしても、何階までならカラスが来るのか気になっている方もいるでしょう。
本記事を読めば民家の屋根やマンションにやってくるカラスの対処法がわかります。ぜひ本記事を参考にして、正しい方法でベランダのカラスよけ対策を実践してください。
カラスの生態や特徴について紹介
カラスにはいくつかの種類がいますが、日本の都心で見られるカラスの多くはハシブトガラスであり、体の大きさは全長55cm程度、体重500g程度です。
駆除の際に気を付けなければならないのは、子育てに入る3~4月の時期になるとカラスが攻撃的になるということです。カラスは臆病な性格をしているため、基本的に人を襲うことはありません。しかし子育て時期だけは別なので、撃退の際はできるだけ繁殖期を避けてやつっけるようにしましょう。
カラスがベランダにくる理由
カラスがベランダに着て怖いと思ったことがある方も多いと思いますが、カラスがベランダに来るのには以下のような理由があります。
・餌を探しにくる
・餌の隠し場所にする
・巣材を求めてくる
カラスが来る理由がわかればそれに合わせた対策も可能なので、流れをしっかり押さえておきましょう。
餌を探しにくる
カラスは視覚に優れた生き物であり、離れた場所からベランダを観察して餌があるとわかればベランダに飛来します。カラスは雑食性であるため木の実や昆虫、人の出すゴミなどさまざまなものを食べるので、カラスの餌となるものをベランダに出さないよう注意してください。
カラスは農作物も食べるため、ベランダで家庭菜園をしている場合には食べられないよう部屋の中に入れておくなど対策が必要です。
餌の隠し場所にする
カラスは餌を隠しておく習性があり、貯餌という方法で自分の餌を後で食べられるよう安全な場所に隠します。ベランダにカラスが貯餌をしていることがわかったら餌を処分しておきましょう。
カラスは臆病な性格をしているため、自分の隠した餌がみつかると隠し場所を変えるため別の場所に移動するので、貯餌をみつけたらすぐ対処するのがおすすめです。
巣材を求めてくる
カラスはハンガーを巣材にするため、ベランダに掛けてあるハンガーをとりに入ってくることがあります。他にもビニール袋や鳥の羽などがカラスの巣材になるため、これらがベランダに出しておかないよう注意してください。
ベランダをできるだけきれいにしておくことは貯餌をさせないためにも有効なので、常に整理してきれいにしておくのがよいでしょう。
ベランダのカラスを追い払う方法7選!グッズを使った対策・撃退法など紹介
ベランダのカラスを追い払う方法を7つ紹介します。
・天敵・カラスの模型を使用する
・強い光で撃退する
・超音波や大きい音を出す
・防鳥ネットで侵入を防ぐ
・テグス・ワイヤーを使う
・鳥獣よけスパイクを設置する
・鳥獣よけの忌避剤を使う
グッズを使った対策・撃退方法など何種類か紹介するので、こちらを参考にしてカラスベランダのカラス対策を実践してください。
カラスよけ対策1.天敵・カラスの模型をぶら下げる
カラスはフクロウなどの猛禽類を天敵としますが、このような天敵の模型やカラスの死骸の模型を吊るしておくことでカラスよけ対策になります。天敵がいる場所や仲間のカラスの死骸がある場所は安全な場所ではないと判断するため、カラスは近寄りにくいです。
模型はベランダのうえから吊るして下げておくのがよいでしょう。カラスは視力に優れているので、すぐに目に入る場所に設置するのが効果的です。
カラスよけ対策2.強い光で撃退する
前述の通りカラスは視力が優れているため、視覚を頼りにして餌をとります。そこで強い光をあてることによって視界が奪われて飛行が不自由になるので、光が当たる場所は避けようとする習性があるのです。
光を発する対策グッズが市販されているのでそれを使用するか、ほかにもCDを吊るして光を反射させるという方法もあります。
カラスよけ対策3.超音波や大きい音を出す
カラスには嫌いな音がいくつかありますが、例えば鳥獣対策用の超音波などを使ってカラスを追い払うことができます。人間には聞こえない周波の超音波であれば、使用しても不快感もありません。
また大きな音も苦手なので、空砲やエアガンを使ってカラスを追い払うことができます。カラスがいる場所で音を出し、その場にいるカラスをすぐに追い払えるでしょう。
カラスよけ対策4.防鳥ネットで侵入を防ぐ
防鳥ネットは効果の高い対策方法として、ベランダでよく使われます。防鳥ネットがあれば鳥の侵入を物理的に防げるため、カラスが入れる隙間がなくなります。
ネットはカラスが破れないようできるだけ丈夫なものを使用し、隙間なく張ることで侵入経路を完全に断ちましょう。
カラスよけ対策5.テグス・ワイヤーを使う
テグスやワイヤーをベランダに張ることでカラスの飛行を妨げ、ベランダの手すりなどにとまりにくくすることができます。カラスは自分の羽根になにかが触れるとうまく飛ぶことができないので、テグスやワイヤーを張ることでベランダに近づきにくくなります。
ネットを張るのが難しい場合でも、テグスやワイヤーであれば自分で設置することができるでしょう。
カラスよけ対策6.鳥獣よけスパイクを設置する
バードスパイクは剣山のような形をした鳥獣対策グッズであり、設置した場所にカラスがとまれないようにするものです。カラスがとまりそうなベランダの手すりなどに設置しておくことで、カラスがとまる場所をなくしましょう。
バードスパイクは広範囲をカバーできるものではないので、カラスがとまりそうな場所を考え設置場所を工夫する必要があるでしょう。
カラスよけ対策7.鳥獣よけの忌避剤を使う
鳥獣よけの忌避剤はスプレータイプ・固形タイプ・ジェルタイプの3種類があるため、被害の状況や用途に合わせて使うことが重要です。
スプレーは手軽に使えるため便利ですが持続力が短く、数時間で効果が切れてしまいます。一方ジェルタイプは持続時間が長いもののコーキングガンという専用の機器が必要であるため、対策に費用がかかるというのがデメリットでしょう。
カラス対策のポイント・注意点
ベランダのカラス対策の際は、以下のような点に注意しましょう。
・被害に合った対策をとる
・威嚇行動への対処法
・勝手に駆除・捕獲するのは法律違反
・自分での対策が困難なときは業者に依頼
それぞれ具体的に解説するので、対策の際の参考にしてください。
被害に合った対策をとる
カラスがベランダに来る理由を3つ説明しましたが、それぞれの目的に応じた対処歩を考え実施することが重要です。
餌をとりに来ているのであれば餌となりそうなものを撤去して、貯餌のために着ているのであれば餌のある場所をきれいにしておきましょう。ハンガーなどがかけっぱなしであれば部屋の中に入れておくようにします。
大事なことはベランダをきれいにしておくことなので、日ごろから丁寧に手入れしておきましょう。
威嚇行動への対処法
カラスは繁殖期になると威嚇行動に出ます。ガァガァ大声で鳴く、木の枝を落としてくる、鳴きながら旋回するといった行動がみられるときは注意しましょう。
威嚇行動がみられたときはできるだけカラスを刺激しないことが大事です。身を守るためには帽子をかぶる、傘をさすといった対策が有効です。
勝手に駆除・捕獲するのは法律違反
カラスは鳥獣保護法によって保護されている鳥なので、駆除するには役所の許可もしくは狩猟免許が必要です。そのため自分でできる対策はカラスを近づけさせないことと侵入を防ぐことに限られます。
もし法律に違反してカラスを駆除すると1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられるので、対策の際は注意しなければなりません。
自分での対策が困難なときは業者に依頼
マンションのベランダに来るカラスに対し、自分でできる対策には法律による制限があるため、対策をしてもすぐに再発してしまう可能性があります。そこでおすすめなのが業者に駆除を依頼する方法です。
資格を持った専門の業者であればマンションのベランダに来るカラスの駆除・捕獲までできるため、自分でできる対策よりも高い効果を発揮します。
おすすめ駆除業者や選び方などは以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
カラスがベランダに来る理由は餌を探しにきたり、餌の隠し場所にしたりといくつかの理由がありますが、それぞれの原因に合わせた対策が必要です。
天敵の模型を吊るしたり光や音を使ったりした対策などは、手軽で即効性があるためまず実践してみるとよいでしょう。忌避剤はタイプによって使い分けることが重要なので、被害に合わせて使うのがよいです。
自分でできる対策に限界を感じたら、業者に依頼して駆除してもらうのもおすすめです。”