ムクドリの生態や習性とは?種類や生息地、被害例、対策法など解説!

ムクドリの生態や習性とは?種類や生息地、被害例、対策法など解説!

電線に大量の数のムクドリがとまり、大きな鳴き声をあげているところを見たことがある方も多いでしょう。しかしムクドリとはどのような生態の鳥でどこを生息地とし、どんな被害をもたらすのか、正確に知っている人は少ないと思います。

こちらの記事ではムクドリの生態や習性、特徴、種類、生息地などについて詳しく説明し、ムクドリの被害や対策方法について解説します。

ムクドリはさまざまな被害をもたらすため、家の近所に発生したら早い段階で対処しなければなりません。本記事を参考にしてムクドリの生態を知り、正しい対策方法を実践してください。

ムクドリとは?生態や習性、種類など解説

ムクドリとは?生態や習性、種類など解説

ムクドリの生態や習性、特徴に生息地、またどのような種類がいるかなどについて詳しく解説します。ムクドリはどこに住んでいるのか、なぜ電線に集まり鳴き声を上げるのかなど、ムクドリの生態について知りましょう。

ムクドリの特徴や生態、習性

ムクドリとは大きさ24cm程度と野鳥で体は褐色、頭部は黒褐で、黄色いくちばしと足という生態をした鳥類です。雑食性のムクドリは木の実や植物の種子のほか虫も食べ物とするため、昔は農作物に付着した害虫を食べてくれる益獣と考えられていました。

しかしムクドリは人家周辺で巣作りをして、鳴き声の騒音被害やふん害といったさまざまな悪影響をもたらすため、いまは害鳥の一種とされています。

ムクドリは外敵から身を護るために群れで集まる習性があり、夕方になると電線やビルの屋上に集まって大きな鳴き声を上げ、日が沈むと巣へ戻るという生態があります。

このような群れで集まり動く生態が、のちほど説明するような被害をもたらす要因となっているのです。

ムクドリの種類

ムクドリには以下のようにたくさんの種類がいます。どんな鳥なのか特徴をみて、似た鳥と区別できるようになりましょう。

・ムクドリ
・コムクドリ
・ギンムクドリ
・バライロムクドリ
・ホシムクドリ
・カラムクドリ
・シベリアムクドリ

ムクドリは全体的に灰褐色の体にオレンジ色のくちばしと足を持った代表的な種で、全国的に幅広く生息しています。

コムクドリは全長20cmほどの小さめのムクドリで、夏に繁殖したのち南国で越冬する夏鳥です。背が灰色でお腹が白いのが雌、胸から脇にかけて青灰色なのが雄と、雄雌で見た目が異なります。

そのほかギンムクドリは南西諸島に多く生息するムクドリで、ホシムクドリは白色の斑点が星のように付いている模様が特徴のムクドリです。このようにムクドリの種類は、見た目や生息地に応じて見分けることができます。

ムクドリの生息地

ムクドリは東アジア一体に分布している鳥類であり、日本国内全域に生息しています。夏鳥であり、北海道のような寒い地域にいるムクドリは冬になると南へ移動するため、寒冷地に一年通して生息することはありません。

山地や森林といった場所だけでなく、平地や公園、住宅地など、さまざまな場所に住むことができます。昔は人の少ない自然豊かな環境の中に生息していましたが、森林が減少していくにつれて生息範囲を拡大し、人が多い都心部にも住むようになりました。

ムクドリは雑食性でなんでも食べるため、都心部でも餌に困ることがなく生きていけるのです。

ムクドリの天敵

ムクドリには次のような天敵がいます。

・カラス
・フクロウ
・タカ
・ヘビ
・アオダイショウ

カラスは都市部にもよく生息していますが、ムクドリの雛や卵を襲うためムクドリにとっては大敵です。フクロウやタカといった猛禽類もムクドリを襲う鳥類であり、一部の地域ではタカを放ってムクドリを追い払い、被害をなくすという対策をしているところもあります。

また鳥類以外でもヘビやアオダイショウがムクドリの天敵で、ムクドリの幼鳥を丸のみして捕食します。

ムクドリの繁殖期や活動時期

ムクドリの繁殖期は、つがいを作る3〜7月頃の時期です。一度の産卵で4〜7個の卵を産み、2週間ほどで孵化した後に3週間ほどで巣立ちます。

このように繁殖のサイクルが短く一度に4〜7個の卵を生むため、ムクドリは繁殖力が強い鳥類といえるでしょう。

ムクドリには多くの天敵がいるため成長する前に死んでしまうこともありますが、都心部には天敵である猛禽類やヘビがあまりいません。そのため都心に生息しているムクドリは数を増やしやすく、大量発生することで深刻の被害をもたらすこともあります。

ムクドリによる被害とは?

ムクドリによる被害とは?

ムクドリは以下のように、さまざまな被害をもたらします。

・鳴き声による騒音被害
・ふんによる悪臭や建物などの腐食被害
・ダニなどの害虫被害
・農作物への被害

どのような理由でどんな被害をもたらすのか、順番に解説します。

ムクドリによる被害1.鳴き声による騒音被害

ムクドリは「キュルキュル」「ギャーギャー」といったような鳴き声が特徴的ですが、この鳴き声が騒音被害をもたらします。

ムクドリには群れる習性があり、数千〜数万の羽で集まって鳴き声をあげることもあるのです。ムクドリの鳴き声はコミュニケーションの一種であり、天敵から身を護るための行動でもあるため、このように大群になって鳴き声をあげます。

ムクドリによる被害2.ふんによる悪臭や建物などの腐食被害

ムクドリの大群がふんをすれば、その場所に大量のふんがたまります。ふんは臭いだけでなく病原菌が含まれており、放置しておくと乾燥したふんが風に舞って人の体内に入ってしまうのです。そのことによって感染症などの被害をもたらしてしまいます。

さらにふんが人家の建物などにつくと、その場所が腐食してしまうこともあります。

ムクドリによる被害3.ダニなどの害虫被害

ムクドリのねぐらにある巣の中には、ダニやノミなどの害虫が付着しています。ムクドリは家の天井裏や雨戸の戸袋などに巣を作るため、巣にいるダニやノミが家の中に入ってしまうことがあるでしょう。

ダニやノミの被害にあうとアレルギー症状や感染症などを引き起こすことがあるので、家の近くに巣ができていたら、早いうちに駆除を考えなければなりません。

ムクドリによる被害4.農作物への被害

ムクドリは雑食性なので、幼虫や植物の種子、果物などさまざまなものを餌とするため、畑の農作物を食い荒らします。

ムクドリが餌とするのは柑橘類を除く果物全般であり、柿・桃・さくらんぼなどの果物です。柑橘類を食べないのは、ムクドリは柑橘類に含まれるショ糖を消化できない体質であるためです。

自分でできるムクドリ対策!注意点についても紹介

自分でできるムクドリ対策|注意点についても紹介

自分でできるムクドリの予防対策には、以下のようなものがあります。

・忌避剤や天敵の模型で近づけない
・防鳥ネットで侵入を防ぐ
・電気ショックを与える

忌避剤や天敵の模型は、設置するだけでムクドリを近づけない手軽な対策方法です。忌避剤には置き型の固形タイプのほか、コーキングガンという専用の機器で使用するジェルタイプなどがあり、使い方や持続力がそれぞれ異なります。

侵入を防ぐ対策としては、防鳥ネットや電気ショックを使うと効果が高いですが、自分で設置するのは困難というのがデメリットです。注意点としては、自分での対策は不十分になりがちであること、駆除は法律によって禁止されていることなどです。

自分でできる対策はムクドリを追い払って侵入を防ぐことに限られ、駆除や捕獲はできません。

ムクドリ駆除は業者に依頼するのがおすすめ!

ムクドリ駆除は業者に依頼するのがおすすめ!

ムクドリ対策は自分でおこなえるものもありますが、業者に依頼するのがもっとも効果的です。資格を持った専門業者であれば、ムクドリを追い払うだけでなく駆除や捕獲もできるため、自分でおこなう対策よりも高い効果を期待できます。

業者に依頼すれば手間をかけずにムクドリを駆除でき、再発時のアフターフォローがあるため安心感も違うでしょう。ただし業者のなかには悪質な会社もあるため、依頼する業者はしっかり選ばなければなりません。

優良な業者を選ぶ方法やおすすめ業者が知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

まとめ

ムクドリは人の少ない自然豊かな環境の中に生息していましたが、森林が減少していくにつれて生息範囲を拡大し、人が多い都心部にも住むようになりました。その結果として騒音被害やふん害など、人にとってさまざまな被害をもたらしています。

ムクドリにはムクドリのほかにもコムクドリ、ギンムクドリ、ホシムクドリなどさまざまな種類があるので、特徴を押さえると似た鳥と見分けがつくようになります。忌避剤や天敵の模型など自分でできる対策もありますが、確実に駆除するなら業者に依頼することも検討しましょう。

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