ボウフラの効果的な駆除方法は?
ボウフラを発生させない予防対策は?
ボウフラとは蚊の幼虫です。
水中で生活するという特徴があり、オニボウフラと呼ばれるさなぎの期間を経て約2週間前後で蚊になります。
このように成長スピードの速いボウフラは一度発生するとなかなか完全な退治が難しい生き物です。
では、ボウフラに効果的な駆除方法とは、一体どのようなものなのでしょうか。
実はボウフラは自分でできる駆除方法がいくつかあります。塩をまいたり、洗剤や漂白剤を入れたりその駆除方法はさまざまです。
この記事ではボウフラの生態や発生原因と共に、ボウフラ対策について詳しくご紹介します。
いずれも簡単な方法ばかりなので、ぜひ試してみてくださいね。
ボウフラとは?生態と成長過程も紹介!
ボウフラとは、蚊の幼虫のことです。蚊は水中に産卵をするため、孵化した後のボウフラも水中で生活します。中には赤虫のように赤い姿をしているものもいます。
ボウフラは成長すると、オニボウフラというさなぎの状態になります。そしてオニボウフラが羽化すると、蚊として水中から出て生活するようになるのです。
蚊はボウフラからオニボウフラの時期を水中で過ごします。つまりボウフラを駆除するには、発生源である水辺に何かしらの対策をする必要があるということです。
では、ボウフラとオニボウフラの生態について詳しく見ていきましょう。
ボウフラ(幼虫)の生態と成長過程
蚊は、1回の産卵で約200個もの卵を水中に産み、2~5日すると卵が孵化して幼虫のボウフラになります。
ボウフラの大きさは6mmほど。ごく少量の水溜まりでも生きることができる生態をもちます。ボウフラは水中を漂うように泳ぎ、水中の微生物や細菌などを食べることで育ちます。ちなみに水中の魚などはボウフラの天敵になります。
また、さなぎであるオニボウフラになるまでにボウフラは5回程度の脱皮をします。孵化してから幼虫の時期を経てオニボウフラになる期間はおよそ1週間。他の昆虫に比べると、比較的早い成長スピードでさなぎになります。
オニボウフラ(さなぎ)の生態と成長過程
オニボウフラとは、ボウフラがさなぎになった状態のもののことです。成長したオニボウフラは赤い体色が茶色に変化し大きさ4mm程度のさなぎになります。
さなぎといっても動かないわけではなく、非常に警戒心が強いため天敵の気配を感じると動いて逃げます。オニボウフラは水中で生活をしますが、定期的に水面へ出て呼吸する必要があります。
オニボウフラは胸に呼吸するための管が生えており、その管を伸ばした状態で背中を水面に出して呼吸をします。
ボウフラが発生する原因は?予防方法も解説!
ボウフラが発生するには、いくつかの条件がそろう必要があります。反対に、発生条件がそろわなければボウフラは湧きません。つまりボウフラを駆除するには発生条件を一つずつ潰していく対策が有効といえます。
ボウフラが発生しない環境を作れば、今いるものを駆除できるだけでなく、長期的なボウフラの予防対策をすることができます。ボウフラ駆除の前に、ボウフラが発生する原因と対策について見ていきましょう。
ボウフラが発生する原因
ボウフラが発生する原因は、水があることです。川や池など自然な水場だけでなく、ボウフラは汚い水溜りの中でも成長します。屋外に放置されたバケツに汲んだままの水や、植木鉢の受け皿に溜まった水など、わずかな水もボウフラの住処になるのです。
ボウフラは1週間程度で幼虫から成虫になりますので、1週間でも水が溜まっていればボウフラが発生する可能性があります。また、ボウフラの成長に適した気温は25度以上とされています。ぬるい水の中でボウフラの活動はより活発になります。
そのため、夏場や温かい時期や温暖な地域では特にボウフラの発生に注意が必要です。
ボウフラ発生の予防方法
ボウフラの発生を予防することとは、簡単にいうと水溜りを減らすということです。蚊が産卵できない環境を作ることが、一番の対策といえます。
まずは家の周りや庭を見渡し、蚊の産卵場所になるようなところがないか確認してみましょう。バケツやジョウロに溜まった水を捨てるなど、少しでも水溜りを減らすことが重要です。
植木鉢や水鉢などどうしても水が溜まってしまう場所については、こまめに掃除をしたり水を入れ替えることでボウフラ対策ができます。
ボウフラの駆除&対策方法7選!退治するコツを紹介
ボウフラを駆除する方法には、さまざまな種類があります。いずれも業者に依頼する必要はなく、自分で駆除できる方法ばかりです。
家にあるものを使って簡単にできる駆除方法もあるので、ぜひ試してみてください。生態系を壊すことなく試せる駆除方法もあります。
ではここからボウフラに有効な駆除方法を、種類ごとに見ていきましょう。
ボウフラ対策① 【ボウフラの天敵】メダカ・金魚に食べさる
実はメダカや金魚は、ボウフラの天敵です。メダカや金魚はボウフラを食べてくれます。そのため水鉢などにボウフラが発生した場合は、天敵であるメダカや金魚を放ってみると良いでしょう。
なお効果的に駆除するためには、ボウフラを食べられるサイズのメダカや金魚を購入することが重要です。ボウフラは6mm程度なので、それが口に入る程度の魚なら良いでしょう。
メダカに比べて金魚の方が体は大きいですが、生かすにはエアレーションなどの設備が必要になる上にフンの量も多い傾向にあります。そのため手軽さでいえば、金魚よりメダカの方がおすすめです。
ボウフラ対策② 銅を入れる:10円玉でボウフラ撃退
ボウフラは銅を使って退治できます。なぜなら銅イオンが水中に多く含まれる環境では成長が阻害されるからです。身近なものでいうと、10円玉をボウフラのいる水中へ落とすだけで銅イオンは発生します。
ただし10円は表面の油やサビをふき取ってからでないと、効果が半減してしまいます。さらに水量の多い場所では、大量の10円玉を入れなければなりません。
水量が多い場所には、ホームセンターなどで販売されている銅板を入れると良いでしょう。錆びていない銅板なら、銅イオンを水中に多く発生させ、ボウフラを簡単に退治できます。
ボウフラ対策③ 洗剤・塩素系漂白剤(ハイター)を入れる
洗剤や漂白剤(ハイター)を入れるのもボウフラ撃退対策の1つです。中でも即効性のある撃退方法が漂白剤(ハイター)です。ハイターなど塩素系漂白剤を含む水中では、1日以内にボウフラが死滅するというデータもあります。
ただしお子さんやペットの誤飲、環境への影響などが心配な場合は、台所用洗剤を用いるのも良いでしょう。
洗剤をボウフラのいる水に垂らすと、水面に洗剤の膜が張り、この膜があるとボウフラは息ができなくなるのです。この方法では数日のうちにボウフラを駆除できます。
ボウフラ対策④ ボウフラ専用の錠剤・殺虫剤を入れる
ボウフラ駆除用の錠剤や殺虫剤を使えば、手っ取り早く効果的に駆除できます。ボウフラ駆除用の殺虫剤にはさまざまな種類があります。たとえば錠剤タイプで発砲性のものや、顆粒状で水中にまくタイプなど。
通販やホームセンターなどで販売されているので、入手も簡単です。人体や環境に優しい駆除剤の種類も多数。近くで植物を育てている方や、お子さんがいる場合も安心して使えます。
なお継続して使うことで、より駆除の効果が持続します。雨が降った後などは、再度撒くのがおすすめです。
ボウフラ対策⑤ 塩を入れる
ちょっとした水溜りに発生したボウフラには、塩を入れるのがおすすめです。日本の主要なボウフラは、塩分濃度の高い環境では生きられません。そのため食用塩を溶かして水中の塩分濃度を上げることで退治できるのです。
完全な駆除までには数日かかるほか、場所によっては多くの塩が必要になりますが、安全性は高い方法といえます。屋外の水槽にボウフラが沸いてしまった場合などの対策としてもおすすめです。
ある程度の塩分濃度であれば、金魚やメダカは生きることができます。ボウフラを食べる魚と塩による対策を並行して行えば、効果はてきめんでしょう。
ボウフラ対策⑥ 油を入れる
ボウフラはどの種類も定期的に水面で呼吸しなければ生きていけません。
つまり油を入れ、水面に油膜を張ればボウフラは呼吸ができなくなるため簡単に退治できるのです。
ただし、油を入れるということは他の生態系にも悪影響を及ぼすことにもなります。水槽で魚を飼育している場合はもちろん、外に排水する場合などもあまりおすすめできません。
また、完全に退治するには常に油膜を厚く張っておくことが必要です。そのため、油を定期的に入れる必要があります。
ボウフラ対策⑦ 熱湯を入れる
最も安全性の高いボウフラ退治方法は熱湯です。実はボウフラは熱湯で簡単に退治できます。方法は、ボウフラのいるところに熱湯を注ぐだけ。これでそこにいるボウフラは全滅するので、非常に手っ取り早く簡単な退治方法といえます。
しかし、熱湯はいずれ冷めて水に戻ります。そして水がある以上、ボウフラの産卵場所になる可能性を0にはできません。最も良いのは、熱湯を注いでボウフラを退治した後、水を抜いたり交換したりして蚊が産卵できない環境を作ることです。
まとめ
ボウフラの駆除方法や発生を防ぐ対策方法についてまとめてみました。お湯や塩、ハイターなど身近なものでボウフラの駆除は自分で簡単にできることがわかりました。
成長過程などもみると、定期的に早め早めで対策することが必要になってきそうですね。特に暖かい季節などは特に注意が必要です。自身の生活環境を改めてチェックしてみて、できる駆除対策から実践してみてください。
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