ヒヨドリの生態・習性とは?種類や生息地、被害、対策など解説!

ヒヨドリの生態・習性とは?種類や生息地、被害、対策など解説!

ヒヨドリの鳴き声や農作物の被害にあわれている方のために、ヒヨドリの生態や被害、対策の注意点などについて解説します。

ヒヨドリは鳴き声による騒音被害のほかにも感染症など健康被害や農作物の被害があるため、放置しておくと被害が拡大しかねません。特に農作物の被害は他の鳥類と比べても甚大であり、農家にとっては深刻な問題です。

まずはヒヨドリの生態を理解して被害について押さえておくことで、被害に合わせた対策をとることができます。ぜひ本記事を参考にして、ヒヨドリの生態を知ったうえでヒヨドリ対策に役立ててください。

目次

ヒヨドリの生態|特徴や習性、種類など解説

ヒヨドリの生態|特徴や習性、種類など解説

ヒヨドリの生態について、特徴や種類、生息地、繁殖期などについて説明します。まずはヒヨドリとはどんな鳥なのか、その生態から押さえておきましょう。

ヒヨドリの生態|特徴や習性

ヒヨドリはスズメ目ヒヨドリ科の鳥類であり、体長27.5cmほどの、ハトやカラスに比べるとやや小さめの体をしています。全身は灰色でお腹に白い点々模様があるのが特徴であり、翼から尾羽にかけて灰褐色、耳の周りが茶色くなっているのもヒヨドリの特徴でしょう。そして体格はスズメに似ており、ツグミやムクドリなどと比べるとやや細みの体系です。

日本以外の国にも台湾や中国などに生息していますが、その数は少なくヒヨドリは日本固有の鳥とも言われています。国内では全国的に森林や山に生息していますが、ヒヨドリは都市部で見られることも多く、公園や街路樹といった木がある場所であれば住み着きます

ヒヨドリの種類

ヒヨドリには以下のような種類がいるので、それぞれの生態や特徴、違いについてまとめます。

・シロガシラ
・リュウキュウヒヨドリ
・タイワンヒヨドリ
・ハシブトヒヨドリ
・クロヒヨドリ

シロガシラは全長19cmほどの小型な種類であり、後頭部のあたりが白くなっているのが特徴です。リュウキュウヒヨドリは沖縄諸島や宮古諸島に生息する種類であり、全長27~28cmほどのヒヨドリです。

タイワンヒヨドリは与那国島にのみ生息するヒヨドリであり、黒っぽい身体が特徴的。ハシブトヒヨドリは小笠原諸島南部、クロヒヨドリは台湾や中国南部に生息する種類です。

ヒヨドリの生息地

種類ごとの生息地を紹介したとおり、ヒヨドリは日本の他にもサハリンや朝鮮半島、中国、そしてフィリピン北部などに分布していますが、日本以外の国の生息数は多くありません。

日本でヒヨドリは北は北海道、南は沖縄と全国的に幅広く生息しており、森林や里山といった自然の中で見られることが多いです。もっともそれらの場所に限らずヒヨドリは都心でも多くみられます。公園や街路樹など木があるところであれば住むことができるため、都心でヒヨドリをみる機会もあるでしょう。

ヒヨドリの天敵

ヒヨドリの天敵はタカ・フクロウなどの猛禽類です。特にオオタカやハヤブサはヒヨドリを襲って餌にするため、ヒヨドリにとっては天敵といえるでしょう。

またヒヨドリはムクドリと比べても敏捷性が低いのため天敵に狙われやすく、ムクドリのように群れで行動することが少ないため、単体のヒヨドリのほうが襲われやすいのも特徴です。

ヒヨドリの天敵はほかにもカラスや猫、へびなどがいます。鳥類だけでなくヘビや猫など陸上の生物もヒヨドリにとって天敵なのです。

ヒヨドリの繁殖期や活動時期

ヒヨドリの繁殖期は、5〜9月にかけての時期です。5~7月の産卵期に入ると木の枝の上にお椀型の巣を作り、その巣で産卵をおこないますが、3〜5個の卵を産んで、ヒナによって2週間ほど暖められると羽化します。

卵がかえるとオスとメスがともにヒナを育て、10日ほどでヒナが巣立ちます。巣立ちから2か月ほど親鳥とともに行動し、うまく飛べるようになると自分だけで行動できるようになります。

ヒヨドリによる被害とは?

ヒヨドリによる被害とは?

ヒヨドリによる被害としては、以下のようなものがあります。

・鳴き声による騒音
・ふんによる悪臭などの被害
・農作物への被害

それぞれの被害の内容を説明するので、対策を立てる際の参考にしてください。

鳴き声による騒音

ヒヨドリが集団で鳴くと、うるさい騒音被害が発生します。

ヒヨドリは「ヒヨヒヨ」や「ピーピー」といった鳴き声をあげますが、「ヒヨヒヨ」は求愛、「ピーピー」は仲間を呼ぶときと、それぞれ鳴き声を使い分けています。

また甲高い声をあげるのは威嚇しているときなので、普段よりも甲高くてうるさい鳴き声をあげているときは威嚇していると考えられるでしょう。

ふんによる悪臭などの被害

フンが悪臭が発生して不快感がありますが、それだけでなく野鳥のフンにはさまざまな病原菌が含まれており、オウム病やクリプトコッカス症などの感染症を発症する危険があります。

フンが渇いて風に舞い、口から吸い込んで人体に入る可能性があるので、フンを処理する際は手袋やマスクを忘れずに着用しましょう。またフンだけでなく死骸に触れることによって感染症にかかる危険もあります。

農作物への被害

ヒヨドリは甘いものが好物であり、熟した柿やミカン、ブルーベリーなどを好んで食しますが、被害の大きさがハトやカラスなどと比べても非常に大きく農家では深刻な問題になっています。

ヒヨドリは賢い鳥であり、対策がなされていない農家を狙ってそこを餌場にします。現在被害が出ていなくても、万全に対策しておくことで今後被害が発生するのを防げるでしょう。

また甘い果物のほかにもキャベツや白菜など露地栽培の野菜も食べるので、ミカンやブルーベリーを栽培していない農家でも油断できません。

自分でできるヒヨドリ対策|注意点も解説

自分でできるヒヨドリ対策|注意点も解説

注意しなければならないのはまず、自分でできる対策の効果は限定的にであるという点です。ヒヨドリの生態を理解したうえで対策をとれば一定の効果はみられますが、ヒヨドリは賢い鳥です。そのため生態に合わせた対策をとったとしても、完全に被害を防げるとは限りません。

またヒヨドリの駆除は鳥獣保護法により禁止されているため、自分でできる対策はヒヨドリを追い出し、侵入するのを防ぐことに限られます。そのためヒヨドリの被害を完全に防ぐために駆除・退治することまではできません。

もし法律に違反して自分で駆除・捕獲してヒヨドリを退治してしまうと、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられるので、対策の際は注意してください。

自分での対策が困難なら業者に依頼するのがおすすめ

自分での対策が困難なら業者に依頼するのがおすすめ

ヒヨドリは鳥獣保護法によって保護されている鳥類であり、無断で駆除・捕獲することはできません。そのためヒヨドリを駆除して被害をなくしたいのであれば、業者に依頼するのがおすすめです。

狩猟免許を持った業者であれば、ヒヨドリの生態を理解したうえで被害にあった対策をたてることで被害の拡大を防ぐことができます。

ヒヨドリの駆除業者はたくさんありますが、なかには見積もり額が相場より高額であったり駆除やアフターフォローが不十分な業者もあります。

まとめ

ヒヨドリは日本固有の鳥とも言われており、いくつかの種類がいて日本各地に生息しています。ヒヨドリはうるさい鳴き声で威嚇するため騒音による被害がありますが、それだけでなくフンによる感染症の被害、そしてミカンやブルーベーリーなど農作物の食害があるため、被害を抑えるためには対策が必要でしょう。

ヒヨドリ対策は自分でおこなえるものもありますが、適切に対策するなら生態や被害について正しい知識をもち、被害に合わせて対策をとることが重要です。ぜひ本記事を参考にしてヒヨドリの生態を理解して、正しい対策を実践してください。

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