カラスに畑の農作物を荒らされるのを防ぎ、対策しようと考えている方のために、畑のカラス撃退方法、予防対策について解説します。
カラスは賢い生き物なので、正しい知識がなければ対策しても効果がでにくいでしょう。畑の農作物や家庭菜園をカラスの被害から守るためには、カラスの生態や習性を理解したうえで適切な対策をとらなければなりません。
ぜひ本記事を参考にして正しい対策を実践し、畑の農作物や家庭菜園をカラスの被害から守ってください。
カラスの生態・習性などについて解説
カラスには多くの種類がいますが、日本の都心で見られるカラスの多くはハシブトガラスという種類です。体の大きさは全長55cm程度、体重500g程度。雑食性であるため植物の種子や昆虫、農作物のほかに人の出す残飯など、さまざまなものを食べます。
巣作りの際にハンガーを使うことがあるため、マンションなどのベランダに入りハンガーを持って行くということがよくあるので、侵入されないよう対策が必要です。
基本的には温厚な性格をしているカラスですが、子育てに入る3~4月の時期になると攻撃的になることもあるので、退治の際には注意しましょう。カラス対策をおこなうのであれば、子育て時期は避けるのがおすすめです。
カラスが畑にもたらす被害
カラスが畑にもたらす一番の被害は食害。カラスは畑の農作物を食べますが、特定の農作物ではなくトマトやスイカ、キャベツなどさまざまな種類の農作物を食べます。
カラスは収穫期にない農作物や苗などもいたずらのように突いて穴を空けたりするため、畑を荒らすのは食べる目的だけではなく遊んでいることもあると考えられています。
このようにカラスが畑を荒らすのは食べられる農作物があるときだけではないので、畑のカラス対策は常に意識しなければなりません。
畑のカラス対策方法6選
畑のカラス対策としては、以下の6つの方法があります。
・テグスで畑を囲う
・防鳥ネットを張る
・天敵・カラスの模型
・強い光をあてる
・大きな音をだす
・かかしを立てる
以上6つの方法につき、効果やメリットなどについてそれぞれ解説します。
カラス対策1.テグスで畑を囲う
畑の農作物や家庭菜園などをしている場所にテグスを張り、カラスが飛行しにくい環境を作りましょう。
カラスは飛行の際に自分の羽根にものが当たることを嫌うので、カラスが侵入する場所にテグスを張っておくことでカラスを近づけさせないことができます。テグスの代わりにワイヤーを使用しても問題ありません。
カラス対策2.防鳥ネットを張る
畑の農作物や家庭菜園に防鳥ネットを張ることで、カラスの侵入を防ぐことができます。防鳥ネットを張れば物理的にカラスの侵入を防げるため、家庭菜園や農作物をネット囲えばカラスが中に入ることができません。
ネットを使用する際はカラスが突いたりしても破けないよう丈夫な材質でできているものを使用することをおすすめします。
カラス対策3.天敵・カラスの模型
カラスの天敵である猛禽類の模型やカラスの死骸の模型を使うことで、カラスがその場所を危険だとみなして近づきにくくなります。模型はカラスが来る畑の農作物や家庭菜園などの近くに設置しましょう。
ただしカラスは賢いうえに視力が優れているため、模型だとわかれば効果を発揮しなくなることがあります。
カラス対策4.強い光をあてる
カラスは視力が発達しているため、聴覚や嗅覚ではなく視覚を頼りに餌をとりますが、強い光をあたられることに慣れていません。そのため光の反射などによって強い光をあてると、うまく飛行できなくなってしまいます。
畑や家庭菜園などで使える害獣対策用の市販対策グッズもありますが、CDを吊るして光を反射させるという方法もあるので、すぐに効果を出したい場合には試してみるとよいでしょう。
カラス対策5.大きな音をだす
カラスは大きな音が苦手なので、音を使ってカラスを撃退することができます。空砲やエアガンなどを使って音を出すことで、その場にいるカラスを追い払えるでしょう。
またほかにも音を使った対策としては、カラスが天敵から襲われているときの音を使う方法があります。スマホのアプリなどや動画配信サイトなどで使用できる音源があるので、カラスをみつけたらすぐに使用できます。
カラス対策6.かかしを立てる
カラスは臆病な性格であるため人がいる場所には近づきにくい習性があります。そのため人の形をしたかかしを立てることにより、カラスが近づきにくくなるのです。
ただしカラスは賢い生き物なので、人ではないとわかれば効果はなくなります。カラスは視力にも優れているため、つくりが人の形に似ていないと効果がないこともあるので注意しましょう。
カラスを畑に寄せ付けないための予防対策
カラスを畑に寄せ付けないためには、以下の予防対策を意識することも重要です。
・ゴミをできるだけ放置しない
・生ごみを減らす
・畑の手入れを怠らない
それぞれ具体的な方法について解説するので、撃退策と合わせて実践してください。
カラス予防1.ゴミをできるだけ放置しない
カラスは雑食性であり、植物の種子や木の実、昆虫などの他にも残飯や人の食べ残しなどを餌とします。そのため餌を求めて人の出したゴミを荒らすので、外にゴミを出す際は注意してください。
外にゴミ出しをする際には、専用のダストボックスがない場合カラスに荒らされてしまう恐れがあるため、できるだけ時間に合わせてゴミ出しするようにしましょう。
カラス予防2.生ごみを減らす
ゴミをできるだけ放置しないことに加え、カラスの餌になりそうな生ゴミはできるだけ出さないようにすることが大事です。生ゴミもカラスの餌になるので、ゴミ出しの際に袋を荒らされる危険があります。
生ごみを出す際はできるだけ水気を絞るなどして量を減らし、カラスに荒らされないよう対策しましょう。
カラス予防3.畑の手入れを怠らない
カラスは餌をとると、あとで食べられるよう隠しておく「貯餌」という習性があり、畑の手入れが行き届いていないと貯餌をする場所として利用されます。餌のある場所にカラスは戻ってきてしまうので、カラスを寄せ付けないためには日頃から畑の手入れをしっかりしておきましょう。
カラスの貯餌は100箇所近い場所にすることもあるため、畑の手入れは念入りにしておかなければなりません。
カラス対策する際の注意点
自分でできるカラスの対策や予防方法について解説しましたが、畑のカラス対策で注意しておかなければならないことがあります。
この点を押さえておかないと、対策の効果がないだけでなく法律違反になる恐れもあるので注意が必要です。
勝手に駆除・捕獲するのは法律違反
カラスの駆除・捕獲には鳥獣保護法による制限があり、駆除するには狩猟免許をとらなければなりません。自分で駆除するためには役所の許可が必要であり、許可がなければできることはカラスを近づけさせないことと侵入を防ぐことのみです。
もし法律に違反してカラスを駆除すると1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられるので、対策の際は注意しましょう。迷ったときは、念のため役所に確認することをおすすめします。
自分での対策が困難なときは業者に依頼
畑に来るカラスに対して自分でできる対策は制限があるため、対策したとしてもすぐに再発してしまうことが少なくありません。もし自分でできる対策に限界があると感じたら、業者に駆除を依頼することも検討しましょう。
狩猟免許など必要な資格を持った業者であれば、畑やベランダに来るカラスの駆除・捕獲ができるため、より効果の高いカラスよけ対策によって被害を減らすことができます。業者の選び方やおすすめ業者を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
カラスは雑食であり畑のさまざまな農作物を食べるので、どこの畑でも被害にある可能性があります。収穫期にない農作物を荒らすこともあるので、常に対策を怠ってはいけません。
音や光を使った対策や模型を使った対策は、手軽にできる反面カラスが慣れてくると効果を発揮しないこともあります。テグスや防鳥ネットなど物理的に侵入を防ぐ対策の方が効果は大きいので、被害が酷い場合にはこちらの対策がおすすめです。
自分でできる対策で効果が内容であれば、業者に駆除を依頼することも検討しましょう。