アライグマに畑や庭の農作物を荒らされてお困りの人もいると思います。
近年ではアライグマによる食害の被害は増加傾向にあり、まだ被害を受けたことがない人でも不安に思うことがあるでしょう。
本記事では、アライグマの習性や生態、畑の農作物にどんな被害をもたらすのか、駆除はどうしたら良いのかご紹介します。
害獣の駆除となると、なんだか大掛かりな機械が必要そうに思いますが、素人でも取り扱える駆除グッズも意外とたくさんあるんです。ただし、アライグマを捕獲するとなると自治体への申請が必要になるので注意が必要ですよ。
自分では手に負えない場合は業者へ依頼するのが確実です。業者選びのポイントもご紹介しているので、参考にしてみてください。
まずはアライグマの生態や習性を知ろう!
アライグマは体長が約70~90㎝で、体重4~10㎏ほどの大きさです。全体的に灰色の体に目の周りの毛は黒く、鼻筋の部分は白くなっています。尻尾はシマ模様になっているのが特徴ですね。
雑食性のため、食べ物は野菜、果物、昆虫や魚などいろいろなものを食べます。環境に適応する能力が高く、生息地は山間部から平地、都市部と幅広いです。基本的には夜行性の動物ですが、昼間に行動することも。
手先が器用で、木やフェンスに登るのはお手のもの。わずかな隙間をこじ開けて家屋に浸入してしまうこともあります。また、同じ場所になんどもふんをするという「ためふん」という習性を持っています。マーキングとしての意味合いを持っているので、ためふんが見られる場所はアライグマにとって居心地のよい場所なのです。
アライグマに似ている動物を紹介
アライグマに似ている動物に、たぬきやハクビシンが挙げられます。たぬきやハクビシンも害獣の一種で、畑の農作物を荒らしたり、ためふんをして衛生被害を引き起こす動物です。
アライグマと似た習性を持つたぬきとハクビシンですが、見た目に違いがあります。たぬきは一見アライグマにそっくりですが、尻尾にアライグマのようなしま模様がありません。ハクビシンはアライグマよりも大きく、鼻先がピンク色なのが特徴です。
また、たぬきやハクビシンはアライグマに比べると臆病な性格です。人間に遭遇すると逃げ出してしまうので、人を襲うことはめったにありません。
アライグマが畑に与える被害
アライグマは雑食のため、野菜や果物もエサにします。ときには畑や庭に侵入して農作物を食べてしまうことも。特に甘みの強い野菜や果物が好きで、スイカやブドウ、トウモロコシなどを好んで食べます。
手先が非常に器用で、皮を剥いて中の実だけを取り出したり、スイカのように硬い皮に覆われているものは穴を開けて中身を掻き出します。
また、気に入った食べ物を習慣的に食べる傾向があるため、一度アライグマに目を付けられると何度も被害が繰り返されてしまう可能性があるのです。
近年ではアライグマをはじめとした中型の害獣による農作物への被害は増加しているので、野菜や果物を作っている人は対策をしておくと良いかもしれませんね。
アライグマから畑・庭・家庭菜園を守る対策方法
せっかく育てた野菜や果物を、アライグマに荒らされてしまってはひとたまりもないですよね。どうにかできないかと頭を悩ませている人もいると思います。
ここからは、畑や家庭菜園で育てた農作物をアライグマの食害から守る方法をご紹介します。苦労して育てた野菜や果物を守るためにも、しっかり対策を立てていきましょう。
対策1.電気柵やネットを使う
アライグマが畑や庭に侵入するのを防ぐためには、電気柵やネットを使うのが有効です。
アライグマは手先が器用で木に登るのも得意。通常のフェンスではよじ登られてしまう可能性があります。電気柵であれば触れたアライグマにショックを与えるので、畑の周辺がアライグマにとって危険な場所だと認識させることができるのです。電気柵や防除ネットを設置する場合は、アライグマの目線の高さに合わせて設置すると、より効果が期待できますよ。
対策2.嫌いな匂いを使う
アライグマが嫌いな匂いや成分を含んだ忌避剤を使うことで、アライグマを畑に寄せ付けないようにしたり、追い出す効果が期待できます。
アライグマはハッカや木酢液、オオカミの尿の匂いを嫌います。これらの成分を含んだ薬剤を使うことで、アライグマが畑に侵入するのを防ぐのです。
ただし、屋外で使用する場合は薬剤が雨風に晒されることによって効果が落ちてしまうことも。使い始めるときは雨の日を避けたり、雨ざらしにならない場所を選ぶと、効果が長持ちしますよ。
対策3.餌を与えない
アライグマに餌を与えないことも重要な対策です。アライグマは気に入った食べ物に執着してしまう習性を持っているため、一度餌を与えて味を覚えてしまうと被害が繰り返される恐れがあります。畑や家庭菜園で育てている農作物をアライグマに与えるのは、絶対に避けてください。
また、餌を与えることで人間に慣れてしまい、人間は食べ物をくれるものだと認識してしまう可能性も。人間に対する警戒心が薄れると畑や庭にも抵抗なく近寄ってくるようになりかねないため、注意が必要です。
アライグマ対策する際の注意点
対策をする場合には注意しなければならないことがあります。アライグマを駆除するためには、あらかじめ自治体に申請をして許可を取る必要があるんです。
アライグマは外来生物法という法律で特定外来種に指定されています。駆除すること自体は問題ないのですが、許可なく捕獲や駆除をすると罰せられてしまうことも。
自分でアライグマを駆除したい場合は、お住まいの地域の役所に捕獲許可の申請をしましょう。駆除目的で捕獲したアライグマの対処などは自治体によって異なるので、申請の際に併せて確認しておくと良いですね。
アライグマから畑を守るおすすめの撃退グッズ!
アライグマから畑や農作物を守るために、自分でできることは対策しておきたいですよね。アライグマに対応した駆除グッズは意外と多く、ネットでも手に入ります。今回はアライグマから畑を守るおすすめのグッズを5つご紹介します。
電気柵 防獣くん ソーラー1500 お手軽100mセット
タイプ | 電気柵 |
内容量 | 本体×1台、FRP支柱11型・90cm×25本、セット用電柵線300m巻×1巻、フック11型×75個、簡易テスター×1台、ゲートハンドルセット×3セット、きけん表示板×2枚 |
効果持続期間 | ソーラー式のため期間の定めなし |
主な使用場所 | 畑、庭 |
「電気柵防獣くん」は、ソーラー式の電気柵キットです。通常のフェンスではアライグマによじ登られてしまう可能性もありますが、電気柵であれば触れたアライグマに危険な場所だと認識させることができます。
ソーラー式なので電源がない場所でも利用でき、畑や庭の対策にはピッタリですね。電気柵を設置するための支柱やフックなどの小物もセットになっていて、これ一つで設置に必要なものが揃うのもおすすめポイントです。
動物用捕獲器 アニマルトラップ
タイプ | 捕獲器 |
内容量 | 1個 |
効果持続期間 | 定めなし |
主な使用場所 | 畑、庭、侵入を防ぎたい場所 |
アライグマ対策の方法の一つとして、捕獲器を設置しておき捕獲するという方法があります。自治体によっては捕獲器を貸し出している場合もありますが、貸し出しの数に限りがあったりと、手に入れられないこともあるでしょう。
こちらの捕獲器は折り畳み式で持ち運びがしやすく、サイズ展開も豊富です。捕獲器を利用してアライグマを駆除する場合は、あらかじめ自治体に申請をするのを忘れないようにしてくださいね。
アフティ 害獣忌避剤強力害獣ニゲール
タイプ | 忌避剤 |
内容量 | 1リットル |
効果持続期間 | 約3ヵ月 |
主な使用場所 | 侵入を防ぎたい場所、通り道 |
「アフティ 害獣忌避剤強力害獣ニゲール」は、わさびやトウガラシなど、害獣が嫌う成分を13種類配合した忌避剤です。アライグマの通り道になっている所や、侵入を防ぎたい場所に撒いておくことで、寄せ付けない効果を発揮します。
忌避剤を屋外で使う際は雨などで効果が薄れてしまうことが懸念されますが、こちらは有効成分を固形化しているため比較的雨にも強く、約3ヵ月の間効果が持続します。
害獣忌避 ウルフピー
タイプ | 忌避剤 |
内容量 | 4枚 |
効果持続期間 | 1.5~2ヵ月 |
主な使用場所 | 侵入を防ぎたい場所の地面から30~60㎝の高さ |
アライグマが嫌う匂いの一つに、オオカミの尿の匂いがあるのはご存知でしょうか。「害獣忌避 ウルフピー」は、オオカミの尿だけを使用した忌避剤です。
小さな個包装になっている袋を地面から30~60㎝程度の高さに設置し、アライグマの侵入を防ぎたいエリアを3~6mの間隔で囲むようにします。100%オオカミの尿でできている忌避剤なので、薬剤を使いたくない場所には特におすすめできますよ。
Tukebon 動物撃退器
タイプ | 超音波撃退器 |
内容量 | 1個 |
効果持続期間 | 1回の充電で3~4週間(充電式) |
主な使用場所 | 畑、庭など |
「Tukebon 動物撃退器」は、超音波、警報音、フラッシュライトを組み合わせて害獣を撃退する機械です。
アライグマをはじめとする害獣は超音波を嫌います。人間とアライグマでは聞こえる音の範囲が違うので、人間は聞き取れなけれどアライグマにとっては嫌な音がというのがあるのです。
こちらの商品は超音波、警報音、ライトを組み合わせた6つのモードを搭載しています。防水仕様のため、屋外での使用にも適していますよ。
アライグマの駆除は専門業者がおすすめ
アライグマから畑を守るグッズをご紹介しましたが、農作物への被害が深刻な場合は無理に自分で対処しようとせず、専門の業者に頼むのが良いでしょう。専門の業者であればアライグマの生態や習性に詳しく、駆除のためのノウハウも持っています。駆除に使う道具は素人ではうまく扱えないこともありますし、作業に慣れている業者のほうが丁寧で確実です。
畑の農作物をより確実に守るためにも、業者への依頼も検討してみてください。以下、おすすめの業者を紹介しています。
上記おすすめ業者含め、その他にも詳しく以下で紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
まとめ
アライグマから畑や農作物を守る方法をご紹介しました。アライグマは雑食で野菜や果物も食べる上に、気に入った食べ物に執着する習慣性があります。大切に育てた野菜や果物を食害から守るためには、適切な方法で駆除や対策を施しましょう。
自分でもできる駆除方法としては、電気柵や捕獲機の設置、忌避剤を使用する方法があります。電気柵や忌避剤は、アライグマを畑に寄せ付けなくする効果が期待できます。捕獲器を設置しておきアライグマを捕獲する方法もありますが、この場合は事前に自治体への申請が必要なので注意しましょう。
被害が大きく自分で対処するのが難しい場合は、専門の業者へ依頼することも検討してくださいね。