アライグマに畑を荒らされてしまったり、自宅に侵入されてしまうと困りますよね。見ているだけならかわいいアライグマですが、農作物を荒らされるなどの被害にあったという例が報告されていたり、思わぬ危険性があったりと油断できない害獣の一種です。
本記事ではアライグマの生態を中心に、似ている動物との見分け方や生態の違い、駆除や予防をする場合の例をご紹介します。
今アライグマの被害にあって困っている人から、今後のために予防をしておきたい人まで参考にできる内容になっているので、ぜひ最後まで読んでアライグマの生態を理解していきましょう。
アライグマとはどんな動物?生態や特徴、侵入経路など解説
アライグマというと、何となくかわいらしいイメージを持っている人が多いと思います。しかし、その生態や特徴まで理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。
ここからはアライグマとはどんな動物なのか、その生態や特徴、屋内に入ってくる場合の親友経路や特徴的な習慣の一つであるためふんについて解説していきます。
アライグマの大きさや生態、特徴など
アライグマの生態は体長が約70~90㎝、体重4~10㎏ほどの大きさの哺乳類です。体は灰色で目の周りが黒く、シマ模様の長い尻尾が特徴。雑食性のため、食べ物は果物や野菜、昆虫や魚類までいろいろなものを食べます。
環境に対する適応能力が高いので、山間部から平地まで生息地は幅広いです。特に水辺を好む傾向があり、河川や用水路を伝って移動することも。夜行性ではありますが、昼間に行動することもあります。
手先が器用で、木登りも得意。電柱などに登ってしまうこともあるようです。
どこから家に入ってくる?
野生のアライグマは、しばしば建物の中に侵入してしまうことがあります。体長約70~90㎝と決して小さくはないアライグマですが、一体どこから入ってきているのでしょうか。アライグマの室内への侵入経路としては、屋根や床下が挙げられます。
先述したようにアライグマは非常に手先が器用です。屋根にある小さな隙間を見つけると、こじ開けて中に入ってしまうことがあります。また、通気口を伝って床下へ侵入してしまうことも。思いがけないところが侵入経路となっているようですね。
アライグマの「ためふん」に注意!
アライグマは、同じ場所に何回もふんをするという習性があります。この習性を「ためふん」といいます。なぜ同じ場所に繰り返しふんをするのでしょうか。
ためふんは自分の縄張りを主張するためのマーキングや、仲間へ情報を伝える役割を持っています。つまり、ためふんがある場所はアライグマにとって過ごしやすい環境だということが言えますね。ためふんを放置していると悪臭に悩まされてしまいますし、快適な場所だと認識したアライグマが居着いてしまうことがあります。
アライグマに似ている動物
アライグマに似ている動物として、たぬきやハクビシンが挙げられます。見た目や生態などにはどんな違いがあるのでしょうか。
たぬきは見た目が非常にアライグマに似ている動物です。ぱっと見では違いが分かりづらいですが、たぬきの尻尾にはしま模様がありません。たぬきも畑などの農作物を食い荒らしたり、ためふんによる被害の例があります。しかしたぬきの性格はどちらかというと臆病で、人間を攻撃することが少ないのがアライグマとの違いですね。
ハクビシンはアライグマよりも身体が大きく、鼻がピンク色です。ハクビシンも雑食で、農作物を荒らしてしまうことがあります。ハクビシンは自分より大きいものを怖がる傾向にあり、人間を襲うことは少ないようですね。ハクビシンは自然の多い場所はもちろん市街地にも生息しています。民家に侵入してためふんによる異臭などの被害をもたらすことがあるので、注意しましょう。
アライグマの危険性。どんな被害がある?
フワフワしていてかわいいアライグマですが、実は危険な側面も。愛くるしい見た目に反して気性は荒く攻撃的。万が一噛まれようものなら大けがをする可能性もあります。
また、雑食でなんでも食べるアライグマは、畑に侵入しては農作物を食い荒らしてしまうことも。アライグマによる被害は、農業を営んでいる人たちにとっては大きな悩みの種にもなっています。
さらにアライグマに付着しているダニや寄生虫などによって人間が感染症にかかってしまう危険性もあります。思わぬ被害にあわないために、アライグマを見かけても安易に近づいたり触れるのは避けましょう。
アライグマの駆除方法!自分でできる効果的な撃退法
見かけによらず危険性のあるアライグマ。万が一被害にあってしまう前に駆除しておきたいですよね。屋内に侵入してしまったアライグマを自分で駆除する場合には、害獣用のくん煙剤や忌避剤を使って追い払う方法が有効です。アライグマが嫌う匂いを発することで、室内に入ってしまったアライグマを追い出します。
室内への侵入を防ぎたい場合は、捕獲器を設置するのも良いでしょう。アライグマの生態を意識して、屋根の下や壁沿いに捕獲器を設置し、アライグマが捕まるのを待ちます。アライグマが捕まったら、お住まいの自治体に連絡して引き取ってもらってくださいね。
・アライグマの駆除方法|生態や特徴、似ている動物、自分でできる対策など解説!
アライグマの駆除は専門業者がおすすめ
アライグマの駆除方法をご紹介しましたが、被害が深刻で困っている場合は無理に自分で駆除しようとせず、専門の業者に頼みましょう。
アライグマは外来生物法という法律で外来動物に指定されています。駆除することは問題ないですが、勝手に捕獲することはできないのです。捕獲する場合はお住まいの自治体の案内に従って対応する必要があります。
また、駆除のために使用する道具は素人ではうまく扱えないこともありますし、慣れている業者のほうが作業も丁寧で確実です。思わぬところで法に触れてしまう危険性もあるので、アライグマの生態に詳しい業者に頼むのがおすすめです。
アライグマを寄せ付けない予防対策
本格的な駆除は専門業者にお任せするのが得策ですが、アライグマを寄せ付けないための予防をしておくことは有効です。
比較的簡単にできる予防対策としては、次のようなものが挙げられます。
・エサをなくす
・侵入経路を塞ぐ
・電気柵で侵入を防ぐ
アライグマの生態として、雑食でなんでも食べるという特徴があります。生ごみや野菜のくずなどは片づけて、アライグマを寄せ付けないようにしましょう。
屋内への侵入経路となりそうな場所は、あらかじめ塞いでおくのも有効です。屋根の隙間や通気口は金網などで塞いでしまいましょう。
もう少ししっかりとした対策を取りたい場合は、電気柵を設置するのもおすすめです。アライグマは高いところにも登っていきますから、普通のフェンスでは越えられてしまうことも。電気柵を併せて設置すると、より安心ですね。
まとめ
アライグマの生態や危険性、被害の例や似ている動物との生態の違いについてご紹介しました。アライグマの生態としては、山間部から平野部まで広く生息する夜行性の動物で、水辺を好むという特徴が挙げられます。
雑食でなんでも食べることから畑の農作物を荒らしたり、器用な手先を使って屋内に侵入されてしまったという被害の例も。アライグマは寄生虫や細菌を持っていることもあり、むやみに触れると感染症にかかってしまう危険性もあります。
アライグマを駆除する場合は、くん煙剤や忌避剤を使って屋内から追い出したり、侵入経路をふさいで予防をするのが有効です
アライグマを捕獲する場合には自治体に申し出て案内に従う必要もあるため、本格的に駆除する場合は専門の業者に頼むのがおすすめですよ。