ダニに寄生されたハムスターは強いかゆみを発症するため、寄生されたときは適切な方法で駆除しなければなりません。またダニの被害に遭わないために、日ごろからしっかりと対策しておくことも重要です。
こちらの記事ではハムスターにダニが寄生する原因や被害の症状、駆除方法、予防対策などについて詳しく解説します。ダニやノミの被害はハムスターにとって深刻なので、被害に遭ったら早期に対処する必要があります。
また退治の際の注意点もあるので、すべてきちんと抑えたうえで対策を実践し、ハムスターをダニの被害から救ってあげましょう。
ハムスターにダニが寄生する原因
吸血性のダニは人間だけでなく犬や猫、そしてハムスターにも寄生して体の血を吸います。
寄生される原因はさまざまですが、たとえばケージから出した時に部屋にいるダニや他のペットに寄生しているダニがうつるということが考えられます。またペットショップにいたときに他の動物からうつることも考えられるでしょう。
このようにハムスターもダニに寄生されるリスクがあり、放置しておくとさまざまな症状が現れるので注意してください。
ハムスターに寄生するダニの種類や特徴
ハムスターに寄生するダニにはいくつかの種類があります。ここでは特に寄生されることが多い4種類のダニについて、それぞれ特徴を説明します。
ヒゼンダニ
ヒセンダニはハムスターのほかにも人間の皮膚などにも寄生するダニで、非常に小さく肉眼では見ることはできません。
皮膚の深部に寄生し、ヒゼンダニに寄生されると激しい痒みを発症するのでハムスターは体を掻きむしります。症状がひどいと体に発疹が現れたり体から白いフケが出ることもあり、ハムスターにとっては大きなストレスになるでしょう。
ニキビダニ
体長0.3mm程の小さなダニで、ハムスターや人間には常に寄生しています。ニキビダニは吸血性のダニではなく、普段は寄生されていても特に症状が出ません。
しかし病気やストレスで免疫力が低下しているときに異常繁殖するという特徴があり、脱毛やフケなどの症状が現れることがあります。もしもハムスターがこのような症状を発症したら、適切に治療する必要があるでしょう。
イエダニ
体長0.7~2.0mm程の比較的大きめのダニで、6~9月に活発に活動します。イエダニはネズミに寄生して吸血するダニであり、ハムスターもネズミの一種なのでイエダニに寄生されます。
攻撃性が強いダニであり、イエダニに噛まれると強烈な痒みに襲われるため、ハムスターが噛まれた箇所をしきりに掻きむしっていたらそれはイエダニに噛まれたことが原因かもしれません。
マダニ
マダニはも3~4mm程度あるダニのなかでも体が大きなダニであり、寄生したら肉眼でも確認できます。
マダニは森林や河原に生息するため基本的には室内には発生しませんが、人の衣服やペットの体について屋外から持ち込まれることもあるので油断はできません。マダニに吸血されると貧血を引き起こす危険があるほか、感染症のリスクもあります。
ダニがハムスターに与える被害や症状
ダニがハムスターに与える被害や症状としては、以下のようなものが挙げられます。
・身体の痒み
・貧血
・アレルギー症状
ダニに体を刺されると痒みが出るため、ダニに寄生されたハムスターは後ろ足で体をしきりに掻きます。掻いた箇所が傷になると、別の細菌に感染するリスクもあるでしょう。またダニに吸血されることで、ハムスターが貧血を引き起こす可能性もあります。
ダニは寄生した生物から吸血する生き物ですが、人間にとってダニから吸われる血の量はわずかであってもハムスターにとって同じとは限りません。そのためダニに吸血されることで血の量が足りなくなり、貧血になることがあるのです。
さらにダニの唾液がハムスターの体内に入ることでアレルギー症状が出て、発疹が出たり毛が抜けたりすることもあります。
ハムスターに寄生したダニの駆除方法や予防対策
ハムスターミのダニ駆除やダニよけ対策には、以下のような方法があります。
・ブラッシングをする
・飼育グッズやゲージをお湯につける
・床材やトイレ砂を全て入れ替える
・ゲージから出さない
・犬や猫と接触させない
・部屋の対策もする
・動物病院に連れて行く
以上7つの対策について、それぞれ具体的な方法や効果について解説します。
対策1.ブラッシングをする
ハムスターは自分で毛づくろいして体をきれいにするため、基本的にはブラッシングは必要ありません。
ただし長毛種の場合には通常のハムスターと違って毛が絡まったり汚れたりすることが多いため、定期的にブラッシングをすることでダニ対策になるでしょう。
ほかにも病気などで体が弱っていて毛づくろいができなくなっている場合などは、ブラッシングで体をきれいにしてあげるとダニよけ効果があります。
対策2.飼育グッズやゲージをお湯につける
ダニは熱に弱く60℃以上の温度に耐えられずに死滅するため、飼育グッズやゲージをお湯につけることでダニよけできます。
この方法であれば目視できない小さなダニでも駆除できるため、効率的に対策することができるでしょう。お湯につける際は飼育グッズやゲージが入りきる容器を用意して、10分ほど浸けておくと効果的です。
対策3.床材やトイレ砂を全て入れ替える
ダニの発生が疑われる場合には、床材やトイレ砂などの消耗品を一度すべて交換するとよいでしょう。
ダニは目に見えづらい箇所に潜んでいることも多いので、一匹一匹確認して駆除するよりも消耗品をまるごと処分してしまった方が効果があります。清掃は毎日するのが望ましく、消耗品の交換も3日に1度くらいの頻度でするようにしましょう。
対策4.ゲージから出さない
ダニに寄生される原因はケージのなかでダニが発生するだけでなく、部屋の中のさまざまなところでダニが発生するということにあります。そのためケージから外に出さなければ、ダニに寄生されるリスクを抑えることができるでしょう。
たとえばダニはソファやベッド、カーペットなど、温度が高く湿度が上がりやすい箇所に多く発生します。また犬や猫などペットに寄生していることもあるので、ケージから外に出さなけれこれらの原因でダニに寄生される心配もなくなるのです。
対策5.犬や猫と接触させない
犬や猫に寄生したダニがハムスターに移るということも少なくありません。そのため犬や猫を接触させないことで、ダニに寄生されるリスクを減らすことができます。
もし自宅で飼っているペットを飼っている場合には、できるだけハムスターと近づけないようにしましょう。また自宅でペットを飼っていなくても、ペットショップで飼われているときにほかの動物が原因ですでに寄生されているという可能性もあります。
もしも飼ったばかりの時点で症状が出ていたら、一度動物病院で診てもらうとよいでしょう。
犬・猫のダニ対策については、以下の記事で詳しく解説しています。
対策6.部屋の対策もする
ダニはハムスターのケージの中だけでなく、ベッドやソファ、カーペットなど部屋のさまざまなところで発生します。これらの場所に発生したダニが原因でハムスターに寄生してしまうことも多いので、室内のダニよけ対策もしっかりおこないましょう。
部屋は定期的に掃除してダニのエサとなるものをなくし、適度に換気することで湿気を取り除くことが大事です。燻煙剤を使用して部屋全体のダニ予防をするのも効果的なので、部屋の対策も意識的におこなってください。
室内のダニ対策についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
対策7.動物病院に連れて行く
動物病院で医師の診察を受ければ、原因や症状に合わせて適切な薬をもらって治療を受けることができます。自分でできる駆除や予防対策には限界があるので、動物病院へ連れて行って治療を受けるのがもっとも確実で効果の高い方法でしょう。
治療には料金がかかりますが、自分でいろいろな駆除薬や対策を試すよりも結果的には安い料金で済むこともあります。ペットショップにいるときからすでに寄生されている可能性もあるので、飼いはじめや症状が出始めたタイミングで医師から診察を受けましょう。
ハムスターに寄生したダニを駆除する際の注意点
ダニを駆除する際は、以下の点に注意しましょう。
・ダニを潰さない
・マダニに寄生されても無理に引き抜かない
・ダニを一匹見つけたら大量に生息している可能性が高い
ダニを潰すと卵が飛び散ってさらに繁殖する可能性があるのと、ダニに触れることで感染症がうつる危険があるので、ダニをみつけても潰さずに駆除しましょう。
またマダニに寄生されたときに無理やりマダニを引き抜こうとすると、頭部のみが皮膚に残ってしま恐れがあります。そのためマダニに寄生されているのをみつけたら、薬を使うか専用ピンセットを使って丁寧に取るようにしてください。
家全体の対策をするなら駆除業者がおすすめ!
ハムスターやペットのダニ対策だけだと、部屋に潜んでいるダニが原因で再発してしまうケースも考えられます。そのため、部屋の中のダニを一斉に駆除し、適切な予防対策を行い必要があります。
ただ、ダニは目には見えずどこに発生しているのか自分で確認するのは困難です。その場合は、専門業者に依頼するのがいいでしょう。適切な対策から予防対策、その他アドバイスなども受けられるためどうしても自分では対策不足、なかなか解消できないという方はぜひ一度無料見積もりを試してみてください。
以下でおすすめの業者を紹介していますので参考にしてみてください。
まとめ
ハムスターがダニの被害に遭わないためにはケージをきれいにしておき、床材やトイレ砂はできるだけこまめに取り換えましょう。またケージの外ではほかの動物や部屋に潜んだダニに寄生される危険があるので、できるだけケージから出さない方が寄生されるリスクを減らせます。
ダニを駆除する際に注意すべきことは、潰さないようにすることです。マダニは無理に引き抜くと頭部が皮膚に残ってしまうので、薬や専用のピンセットでとりましょう。
ダニは部屋にたくさん潜んでいる可能性があるので、日ごろからしっかり対策することが大事です。