【法人向け】高圧電力会社の選び方|安い電力会社の比較方法を紹介

高圧電力会社の選び方
目次

高圧電力契約が低圧電力契約よりも安い理由は?

高圧電力契約が低圧電力契約よりも安い理由は?

高圧電力と低圧電力では送電で辿る経路が異なります。低圧電力は発電所で作られた電気が、「超高圧変電所→一次変電所→中間変電所→配電用変電所」といったように電圧を下げながら送られています。

そして、最終的に電柱の変圧器で100Vか200Vの電圧まで下げ、住宅や飲食店、商店などに電気が供給されています。

それに対して、高圧電力は中間変電所から直接各々の需要家へと電気が届いています。

電圧は6,600V~154,000Vとかなり高圧で、送られてきた電気を自前の高圧受電設備で100Vまたは200Vに変圧している仕組みになっています。

以上のように高圧電力は、低圧電力のように電力会社の様々な設備を経由することなく供給されています。

そのため、低圧電力と比較して料金が安くなっているというわけです。

1kWあたりの単価を比較してみると、低圧電力は20円~30円を推移していますが、高圧電力は15円~20円ほどです。

高圧電力の電気代の仕組みは?

高圧電力の電気代の仕組みは?

「電気代=基本料金 + 電力量料金 + 再エネ賦課金 + 燃料調整費」

「基本料金=単価 × 契約電力 × 力率割引」

特別高圧は2000年・高圧は2004年に電力自由化!

電力自由化の仕組み

引用:経済産業省 資源エネルギー庁

1999年の電気事業法改正で、電力の「発電」「送配電」「小売」の3部門の内、「小売」の部門が自由化されました。

対象となったのは、大規模工場やデパートなど、電気を20,000V以上で受電し、電気の使用規模が原則、2,000KW以上の「特別高圧」と呼ばれる契約の顧客向けに対してです。

さらに2003年の電気事業法改正で、2004年から2005年にかけて小売の自由化範囲が拡大し、使用規模が50KW以上の「高圧」部分の顧客に拡大しました。これにより日本の電力販売量の約6割が自由化対象となりました。

高圧電力の電気会社の選び方|比較するポイントをお教えします!

高圧電力の電気会社の選び方|比較するポイントをお教えします!

電力会社を見直して新電力に切り替える際、家庭の電気(低圧)は新電力への切り替えがメジャーになってきた分、切り替え方法や料金プランも多くなってきました。

ですが、法人向けの高圧電力の場合、まだまだ情報が消費者に浸透しておらず、電気プランや電力会社の見直し方法がわからない方も多いようです。

そこで、高圧電力の会社を選ぶ上で重要になるポイントをご紹介していきます。

電力会社の選び方1. 電気料金の安さで選ぶ

現状600以上の電力会社がありますが、その内1社を選択する上で最も重要な事の一つは「電気料金がどれだけ削減できるか?」だと思います。

特に「従量単価」と「基本料金単価」のどちらの方が自分たちの拠点で、より多くの電気を使用しているかを踏まえ、その特徴に合わせたプランを打ち出している電力会社の選定が必要になります。

600社以上の電力会社があるので、自分たちの知識だけで選ぶのは少々リスクが伴うかもしれません。電力の削減をプロとして行っている会社に見積もりをお願いするのも一つの手段です。

電力会社の選び方2. 電気の供給実績で選ぶ

高圧電力の場合、家庭用の低圧電力とは違い、供給エリアが限定している場合があります。

場所によっては、電気を供給できるエリアではなく、新電力のプランを利用することができないこともあります。

そのため、あらかじめ供給エリアの確認が必要となっています。

また、新電力の中には、電力自由化が開始された以降に電力事業へと新規参入してきた会社も多く、実績や電気に関するノウハウや経験値が不足している場合があります。

このような新電力に乗り換えてしまうと、後々倒産したり、トラブルに発展してしまう可能性も無きしにしもあらずです。

そのため、電力会社の切り換えで新電力を選ぶ場合は、もともと電気事業を行っていた新電力や、親会社が電気事業をしているような新電力、大手電力を選ぶことを推奨します。

電力会社の選び方3. 電力会社のサポートで選ぶ

当然ですが、自由化されて多くの企業が参入する以上、サポートや窓口対応のクオリティは会社によって異なります。

法人の取引先としては、対応が信頼できる電力会社を選びたいですよね。

取引先を選べるのは電力自由化のメリットですが、逆に、どのような取引先を選ぶかは自己責任ともいえるのです。事前に確認ができれば、以下のポイントをチェックしておきましょう。

・顧客対応に関する口コミはどうなのか?
・問い合わせの電話番号はフリーダイヤルかどうか?
・土日祝は問い合わせできるのか?
・営業担当がついてくれるのかどうか?

などがチェック項目として挙げられるでしょう。

高圧契約の電気代削減事例|電力会社の見直しだけでコスト削減できる!

高圧契約の電気代削減事例|電力会社の見直しだけでコスト削減できる!

では実際に高圧電力で切り替えを行った需要家がどれほど削減ができていて、どのような業種業態の需要家が利用しているのでしょうか?実際にどれくらい削減ができているのかについて触れていきたいと思います。

削減事例1. 茨城県 製造工場 年間173万円削減

・削減前の年間電気代:34,997,000円
・削減後の年間電気代:33,262,000円
・年間削減金額:1,734,000円削減(-5.0%)

削減事例2. 新潟県 商業ビル 年間575万円削減

・削減前の年間電気代:48,745,000円
・削減後の年間電気代:42,986,000円
・年間削減金額:5,759,000円削減(-11.8%)

削減事例3. 岡山県 病院介護施設 年間60万円削減

・削減前の年間電気代:13,000,000円
・削減後の年間電気代:13,600,000円
・年間削減金額:600,000円削減(-4.6%)

削減事例4. 静岡県 旅館 年間280万円削減

・削減前の年間電気代:33,500,000円
・削減後の年間電気代:30,700,000円
・年間削減金額:2,800,000円削減(-8.3%)

削減事例5. 大阪都 大型ビル 年間800万円削減

・削減前の年間電気代:60,580,000円
・削減後の年間電気代:5,2580,000円
・年間削減金額:8,000,000円削減(-13.2%)

【Q&A】高圧電力の切り替えする時によくある質問

【Q&A】高圧電力の切り替えする時によくある質問

高圧電力切り替えにおいてよく頂く質問をまとめました。切り替えを検討している方がぜひご参考にしてみてください。

質問1. 工事費用は発生する?

切り替える際に手続きが煩雑だったり、受電設備の改修工事が必要となると切り替えのハードルは一気に高くなってしまいますよね。

ですが、ご安心ください。メータの改修などの工事が必要になる場合がありますが、工事が必要な場合でも費用を請求されることは無いと考えて問題ありません。

質問2. 新電力会社に切り替えても電力供給は安定する?

新電力が電気の供給に用いる送配電網(電線や電柱)は、今までと変わらず地域の電力会社と同じ設備です。

新電力からの電力供給ということで、供給が不安定になったり停電が多くなることはないのでご安心ください。

質問3. 電力供給が不能になることはないか?

万一当社から電力を供給できなくなったとしても、常時バックアップにて直ちに地域の電力会社から電力が供給されますので、電力供給が滞ることはありません。

質問4. 停電した場合は、どこに問い合わせればよいですか?

利用場所一帯の停電に関しては、今まで通り地域の電力会社のカスタマーセンターへ問い合わせてみてください。

また、「高圧電力と低圧電力との違い」について、動画でも紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

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