カーペットはダニが好む環境にあるため、家でダニが発生していたらその原因はカーペットにあるかもしれません。
ダニはアレルギー症状や皮膚のかゆみなどさまざまな被害をもたらすので、部屋でダニが発生したら適切に駆除する必要があります。
こちらの記事ではダニの生態や発生原因、症状などについて説明したうえで、ダニの退治方法や予防対策について解説します。
ぜひこちらの記事を参考にして適切にダニの駆除・予防対策をし、カーペットや絨毯にダニが発生しない環境を作りましょう。
カーペット(絨毯)にいるダニの発生原因や症状など解説
ダニの生態や発生原因について説明するので、カーペットに発生するのはどんなダニで、なぜ発生してしまうのかを知りましょう。
まずはダニの生態や発生原因を理解した上で、正しい駆除や予防対策をしてください。
カーペット(絨毯)にいるダニの種類や特徴
カーペットにいるダニは主に以下の3種類です。
・ヒョウダニ
・コナダニ
・ツメダニ
このうち特に多く発生するのは、アカやフケ、髪の毛などをエサとするヒョウダニです。ヒョウダニは人を刺すことはないものの、後ほど説明する通りさまざまなアレルギーを発生させるアレルゲンを持つため、放置しておくことはできません。
コナダニはヒョウダニと違って食料品をエサとするためカーペットにはあまり出ませんが、食べこぼしなどを放置しておくと発生することがあるでしょう。
そしてヒョウダニ・コナダニが発生すると、これらのダニをエサとするツメダニが発生することがあるのです。
カーペット(絨毯)にダニが発生する原因
カーペット・ラグにダニが発生する主な原因は、ダニが好む高温多湿な環境とエサが揃っていることです。
ダニの主な活動時期は6〜9月の時期ですが、気温と湿度さえ保たれれば一年中活動できます。
ダニが好む気温は20〜30℃くらいであり、室温は基本的にこの範囲で保たれているのでダニにとっては快適でしょう。またダニは湿度60〜80%の高湿度の環境も好みますが、カーペットやラグは湿気が溜まりやすいため湿度的にもダニにとって生息しやすい環境です。
さらにカーペットやラグのうえは人のアカやフケ、食べカスなどダニのエサとなるものが溜まってしまうため、カーペットはエサが取りやすい場所でもあります。
ダニによる被害や症状
ヒョウダニによる被害はフンや死骸を吸い込んだときのアレルギー症状であり、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎、ぜんそくなどを発症します。
ヒョウダニを放置しておくと死骸やフンが大量に蓄積するため、アレルギー体質にない人でも許容限度を超えてアレルギー症状を発症するので注意してください。またツメダニの場合はヒョウダニと違って人を刺すことがあり、刺された場合には痛み・かゆみが出ます。
軽い症状は市販薬などで抑えることもできますが、掻いてしまうと可能する場合もあるので、症状が酷いときは皮膚科で診断してもらいましょう。
カーペット(絨毯)にいるダニの駆除方法
カーペットにいるダニの駆除方法としては、以下のようなものがあります。
・スチームクリーナーを使う
・スチームアイロンをかける
・布団乾燥機を使う
・コインランドリーで乾燥機にかける
・駆除グッズを使う
それぞれ具体的な方法や、どのような効果があるのかを解説します。
駆除方法1.スチームクリーナーを使う
ダニは50〜60℃を超えるような高温に耐えることができないので、スチームクリーナーを使って高温の熱をカーペットにあてればダニを駆除できます。
食べカスなどがついた状態でスチームクリーナーをかけると汚れが取れなくなる可能性があるので、事前に掃除機をかけておきましょう。またクリーナーをかけた後はダニの死骸が出るので、処理が終わった後ももう一度掃除機をかけてください。
駆除方法2.スチームアイロンをかける
スチームクリーナーと同じように、高温によってダニを駆除できるのがスチームアイロンです。
使用する前に掃除機をかけてきれいな状態にし、使用後も再度掃除機をかけることできちんと死骸も取り除きましょう。ただしカーペットの素材によっては、アイロンのような高温に絶えられず傷んでしまうことがあります。アイロンが可能な素材かどうか、事前にしっかり確認しておきましょう。
駆除方法3.布団乾燥機を使う
前述のとおりダニは高温に弱いという特徴があるので、布団乾燥機を使って駆除することができます。
布団乾燥機を使えばカーペットやラグも直接暖めることができるので、熱の力でダニを駆除できるのです。最近の布団乾燥機にはダニ駆除モードがついているものも多いため、設定も簡単にできるでしょう。
駆除方法4.コインランドリーで乾燥機にかける
コインランドリーにはカーペットを丸洗いできる大容量の洗濯乾燥機があるので、コインランドリーで乾燥機にかけて駆除できます。
コインランドリーの乾燥機であれば家庭用の布団乾燥機よりも高温で乾燥でき、カーペットやラグも丸洗いできるため効果は高いでしょう。ただし素材によっては洗えない場合もあるので、事前に素材はチェックしておかなければなりません。
駆除方法5.駆除グッズを使う
ダニ駆除グッズにはスプレーや燻煙剤、ダニ取りシートなどがあります。
ダニ駆除スプレーはピレスロイドなどの殺虫成分を使ったもので、ダニに直接吹きかけて死滅させるという即効性が高い駆除グッズです。
燻煙剤は部屋に煙を行きわたらせることでダニを駆除できる駆除グッズであり、部屋全体のダニを駆除できるのが特徴でしょう。
ダニ取りシートはダニをおびき寄せて捕獲するという駆除グッズで、簡単に使用できるうえ家にあるものに被害が出ないというメリットもあります。
カーペット(絨毯)にいるダニの予防対策
駆除することができたら、以下のような予防対策をしっかりして再発を防ぐことが重要です。
・定期的に掃除、洗濯する
・定期的に干す
・部屋を換気する
・防ダニカーペットにかえる
・忌避剤を使う
それぞれの予防対策方法について、具体的に解説します。
予防対策1.定期的に掃除・洗濯する
カーペットの上にダニの餌となるゴミが落ちているとダニが集まってしまうので、適宜掃除・洗濯してきれいな状態を保ちましょう。
掃除機をかけるだけでも表面の汚れは取れるので、定期的に掃除することは重要です。またカーペットはつい敷きっぱなしにしがちですが、定期的に洗濯をしてきれいにすればよりダニの発生を防ぐことができます。
予防対策2.定期的に干す
洗濯するのが難しい場合でも、カーペットを天日干しして乾燥させるだけで効果があります。
部屋干しなどしている部屋は特に湿気が溜まりやすいので、定期的に天日干しするようにしましょう。ただし素材によっては日光に弱い生地もあるので、品質表示をよく確認してから干すようにしてください。
予防対策3.部屋を換気する
カーペットの敷いてある部屋の換気をおこなうことで、ダニが好む高温多湿の環境を作らないようにしてください。
カーペットには湿気が溜まりやすいので、窓を開けて風を通すことでカーペットから湿気を取り除きましょう。風が通りにくい部屋の場合、エアコンや除湿機を使って部屋を乾燥させることもできます。
予防対策4.防ダニカーペットにかえる
防ダニカーペットを使うことで、ダニの発生を抑えることができます。
防ダニカーペットにもいくつかの種類があり、ダニを死滅させる殺虫剤を使用しているものやダニが卵を生めない増殖抑制効果のある薬剤を使うもの、そして忌避剤を使用するものなどさまざまです。
忌避剤を使用するものは薬剤の成分も弱いため基本的に安全性が高いのが特徴ですが、製品ごとに使用する薬剤も異なるので気になる場合は購入前にチェックしておきましょう。
予防対策5.忌避剤を使う
ダニよけ用の忌避剤を使うことで、ダニを寄せ付けなくすることができます。忌避剤にはスプレータイプ、燻煙剤タイプ、置型タイプなどがあります。
スプレータイプはカーペットに直接吹き替えて使用するタイプで、ダニが嫌う成分やにおいを使ってダニを寄せ付けない効果があります。
くん煙剤タイプは部屋全体に煙を行き渡らせることでダニを駆除し、部屋からダニを一層できます。そして置型タイプは液体やビーズを使い、ダニの嫌いなにおいでダニを近づけません。
このように忌避剤にはいくつかの種類があるため、用途に合わせて適切なものを使い分けてください。
まとめ
カーペットに発生するのは主にヒョウダニ・ツメダニ・コナダニの3種類であり、アレルギー症状や皮膚の痛み・かゆみなどの被害をもたらします。
スチームアイロンや高温乾燥機、コインランドリーなどを活用してまずはダニを駆除しましょう。予防対策としては定期的に掃除・洗濯をし、天日干ししたり部屋を換気したりして湿度を減らすことも重要です。
便利な駆除グッズや忌避剤もあるので、適宜これらの対策グッズも使って効率よくダニ対策を実践してください。