犬に寄生したマダニの取り方|付きやすい場所や注意点、駆除・予防対策など解説!

犬に寄生したマダニの取り方|付きやすい場所や注意点、駆除・予防対策など解説!

犬がマダニに噛まれると貧血やアレルギー性皮膚炎のほかにも感染症などの症状を引き起こす危険があるため、犬にマダニ寄生しているのを見つけたらすぐに取り除きたいところです。

ただし無理の取ろうとするとかえって被害が悪化する可能性があるので、正しいやり方で丁寧に犬の身体から取り除かなければなりません。

こちらの記事では犬に寄生したマダニの見つけ方やマダニが付きやすい体の部位、そしてマダニの取り方と取る際の注意点について解説します。

さらにマダニによる症状や病気、犬にマダニを寄せ付けない予防対策まで解説するので、駆除方法から予防対策までしっかり理解してマダニの被害から愛犬を守りましょう。

目次

犬に寄生するマダニとは?生態や発生時期など紹介

犬に寄生するマダニとは?生態や発生時期など紹介

ダニというと目に見えないくらい小さな生物というイメージがありますが、マダニは全長3~4mm程度と比較的大きいため目視しやすいダニです。そして硬い外皮に覆われている見た目は、ダニというよりクモに近いようなイメージでしょう。

メスのマダニが成ダニとなると、おおよそ2,000個~3,000個もの卵を産み、産卵を終えた個体は死亡します。

マダニは山林や川原の土手などに生息しするため都会や住宅のなかにいないと思われがちですが、市部の公園や家の庭・畑などもマダニの生息地です

発生時期は春から秋までの比較的暖かい季節というイメージがありますが、種類によっては冬に発生するマダニもいるので一年通して対策が必要でしょう。

犬に寄生したマダニの見つけ方|付きやすい場所とは?

犬に寄生したマダニの見つけ方|付きやすい場所とは?

犬をマダニの被害から守るためにはまず、寄生したマダニを発見しなければなりません。

マダニの見つけ方やマダニが付きやすい体の部位について紹介するので、マダニを見つける際の参考にしてください。

マダニの見つけ方

マダニはイエダニ・ツメダニなどに比べると体が大きいので、犬の身体に手を沿わせると触った感覚でわかります

特に血を吸ったメスの成ダニは通常の倍近くに膨らむので、肉眼でも容易に確認することができるでしょう。またマダニに噛まれると皮膚が炎症を起こすので、炎症箇所があればそこにマダニがいる可能性があります。

ブラッシングしながら犬の皮膚をよく観察し、マダニの本体や炎症箇所がないかをよくチェックしてください。

マダニが寄生しやすい場所

マダニは耳、胸、足の付け根、しっぽの裏、顔の周りなどに寄生します。

これらの箇所は毛が薄いため、マダニが寄生しやすいからです。またマダニは湿気を好むので、内またやしっぽの裏などの湿気が溜まりやすい場所にも発生しやすいです。

マダニを探すときは、上記の箇所を重点的に探してみてください。

犬に寄生したマダニの取り方

犬に寄生したマダニの取り方

犬に寄生しているマダニを見つけたら放置せずに取らなければなりませんが、マダニは犬の皮膚にしっかりくっついているため、無理に引っ張ろうとしてはいけません

犬に寄生したマダニの正しい取り方を説明するので、適切な方法で取るようにしてください。

取り方1.ピンセットで取る

マダニを取るための専用ピンセットがあるので、マダニがどこにいるかわかったらピンセットを使って取り除きましょう。

ねじったりするとマダニの口器の部分に残り、皮膚が化膿してしまうことがあります。

取る際は左右の力を均等にして、マダニを潰さないよう慎重に取り除いてください。そしてマダニを取り除くことができたら、付いていた部分をきれいに洗いましょう。

取り方2.酢・アルコールを使う

大さじ1杯程度の酢と水をコットンにしみこませてマダニを包み込むと、自然にマダニが犬の身体から離れます。

アルコールを使用する場合も同様に、適量をコットンに含ませてからダニを包んでしばらくそのままにしておきましょう。

酢やアルコールは犬の身体にも害がないため使いやすいですが、顔回りに付いたマダニを取るときは目や鼻に酢やアルコールが入らないよう注意してください。

取り方3.駆除薬を使う

ノミダニ予防薬をマダニに垂らすことで、直接駆除してしまうという方法もあります。

犬の身体に滴下するタイプのノミダニ予防薬はダニの体の表面に吸着して駆除する効果があり、予防だけでなく駆除効果も発揮します。ただしすべての駆除薬がマダニの駆除に効くわけではないので、どの製品を選べばよいかわからなければ別の手段を用いた方がよいでしょう。

取り方4.動物病院へ連れていく

自分で取り除くのが不安であるなら、動物病院へ連れていって取り除いてもらいましょう。

動物病院へ連れていけば、専用の薬剤やピンセットを使ってきれいに取り除いてもらえます

自分でピンセットを使って取る方法は皮膚に口器が残ってしまう危険がありますし、酢やアルコールを使う方法も必ず効果があるとは限りません。安全にマダニを取るためには、.動物病院へ連れていくのが一番です。

犬に付いたマダニを取るときの注意点

犬に付いたマダニを取るときの注意点

犬に寄生したマダニを取るときには、以下の点に注意しましょう。

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・必ず専用のピンセットを使う
・マダニを潰さない
・不安なら動物病院へ連れていく

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まずピンセットを使ってマダニを取る際は、ダニ取り専用のものを使ってください。

ダニ取り専用のピンセットは挟んでもマダニが潰れにくく、安全にマダニを取れるつくりになっています。またマダニを潰すと体内にいる病原体に触れて感染症になる危険があるので、マダニは潰さないよう注意しましょう。

そして自分でマダニを取るのが不安なら、動物病院へ連れていくのが最も確実です。まずは自分でやってみて、きれいに取り除くのが難しそうであれば、無理せずに動物病院へ連れていくとよいです。

マダニによる症状や病気|人間にも感染する?

マダニによる症状や病気|人間にも感染する?

マダニに噛まれた犬がどのような症状を発症するのか、症状や病気について解説します。

またマダニの媒介する感染症は犬から人へ感染することもあるのかどうかについても説明するので、しっかりチェックして予防に生かしましょう。

マダニに噛まれたらどんな症状がでる?

マダニに噛まれたときの症状としては、アレルギー性皮膚炎・貧血・ダニ麻痺症などがあります。

また以下のような、マダニを媒介する感染症を併発することもあります。

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・バベシア症
・日本紅斑症
・ライム病
・Q熱

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バベシア症は重度の貧血や発熱、食欲不振などの症状などが現れ、重症化すると死亡する危険もある病気です。

日本紅斑症は発熱や頭痛、発疹のほかに関節痛などといった症状が出る病気です。そのほかライム病は症例が少ない感染症ですが、症状としては元気消失・食欲不振がみられます。Q熱は犬が感染しても特に症状は出ません。

マダニは人間にも被害を与える

マダニが媒介する感染症の一つである重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、犬から人へ移る感染症です。

犬から人への感染はまだ症例が少ないため感性経路は明確になっていませんが、犬の唾液などに触れることで人に感染すると考えられています。

SFTSは致死率10~30%程度とされる非常に危険な感染症であり、発熱・出血・意識障害といった症状を発症します。現在のところ特効薬がなく治療によって回復する保証はないため、しっかり予防対策に努めて感染には十分注意しなければなりません。

犬にマダニを寄せ付けない予防対策

犬にマダニを寄せ付けない予防対策

犬のメンテナンスをしっかりおこなうことで、マダニを寄せ付けないよう対策することができます。

マダニの発生予防としてもっとも効果が高い基本的な対策は、駆除薬の投与です駆除薬には首の後ろから滴下するスポットタイプや飲み薬タイプ、そしておやつ代わりに食べられるチュアブルタイプなどがあります。

市販の駆除薬もありますが、動物病院で処方してもらう方が効果が高いため、できるだけ病院で処方された薬を使うとよいでしょう。またダニの寄生を発見するためには、定期的にブラッシングをおこなうのが効果的です。

吸血後のマダニは大きく膨らむため比較的容易に発見できますが、小さな幼ダニは丁寧に探さないと見逃す恐れがあるので、しっかり観察してください。マダニの予防対策については、以下の記事でも詳しく解説しています。

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まとめ

マダニは犬の耳、胸、足の付け根、しっぽの裏、顔の周りなど、被毛が少ない部分に寄生します。

犬の身体に手を沿わせると触った感覚でマダニがわかり、目視で確認することができるでしょう。ブラッシングしながら犬の皮膚をよく確認し、マダニの本体や炎症箇所がないかをチェックしてください。

マダニは専用のピンセットでつまんで取るか駆除剤・酢・アルコールなどを使って取ることができます。取る際はマダニを潰さないよう十分注意しなければならず、もし自力で取るのが難しかったら動物病院へ連れていくようにしましょう。

マダニに噛まれるとさまざまな感染症を引き起こすので、犬のブラッシングや駆除剤の投薬を欠かさずおこない日頃から予防対策に努めておくことが大事です。

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