






「ルーターとは?」この質問にはっきり答えられる人は意外に少ないでしょう。
今回は、ルーターのことを知らない初心者の方へ向けて、種類や規格、機能をわかりやすく簡単に解説していきます。
前半ではインターネットやルーターの特徴をご紹介。後半では、ルーターを基準にモデムやONU、ハブの特徴についても説明しています。
初心者の方の中には、ルーターとモデムやONU、ハブとの違いがわからない人も多いと思いますので、なにが異なるのか詳しく解説していきます。
現在ルーターのことを全く知らない人でも、この記事を読めば、ほかの人に説明できるぐらい詳しくなれますので、ぜひ参考にしてみてください。
まずインターネットとは何か?
「インターネットって何?」そう聞かれて、なんとなくイメージできても、はっきり説明できる人は少ないのではないでしょうか。
インターネットとは、全世界を接続しているコンピュータネットワークのことです。
コンピュータをケーブルや無線でつなぐことで、情報のやり取りを世界規模でしているのがインターネットというわけです。
ネットワークと別のネットワークをつなぐ、仲介者という位置付けと捉えていただければわかりやすいかもしれませんね。
では、ルーターはこのインターネットをどのように活かすものなのでしょうか。
ルーターの特徴とともに詳しく掘り下げていきましょう。
ルーターとは?種類や機能も紹介します。
ルーターとは、スマートフォンやタブレットをインターネットに接続するための機器のことです。
一口にルーターと言っても、今はさまざまなタイプのものがあるため、難しく感じている人も多いのではないでしょうか。
ルーターについて全く知らない初心者の方でも理解できるように、種類や規格、機能をわかりやすくご紹介します。
ルーターの種類|無線ルーター(Wi-Fiルーター)と有線ルーター
ルーターは、Wi-Fiを利用する「無線LANタイプ」とLANケーブルで接続する「有線LANタイプ」のいずれかに分かれます。
それぞれ特徴が異なるので、おおまかに把握しておきましょう。
無線LANルーター | 有線LANルーター |
・複数端末の同時接続に向いている ・ケーブルがない分、離れていても接続できる ・有線LANタイプより接続がやや不安定 ・有線LANタイプより速度がでづらい |
・無線LANタイプより接続が安定している ・無線LANタイプより速度がでやすい ・セキュリティ面は無線LANタイプより安心 ・LANケーブルの長さで利用できる範囲が決まる |
家族や複数の端末で同時接続する機会が多い場合は、無線LANルーターのほうが便利です。
モバイルタイプ(持ち運びできるもの)であれば、屋外で利用できるのも無線ならではのメリットでしょう。
有線LANタイプはLANケーブルが必要になりますが、無線LANタイプより接続が安定しており速度面でも期待できます。
高画質の動画やライブストリーミング配信の視聴、オンラインゲームなど大容量通信が必要な際は、有線LANタイプのほうが快適に楽しめるでしょう。
ルーターの規格
規格 | 最大通信速度 | 周波数 |
IEEE 802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE 802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE 802.11n | 600Mbps |
2.4GHz帯/5GHz帯
|
IEEE 802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
IEEE 802.11ax | 9.6Gbps |
2.4GHz帯/5GHz帯
|
ルーターの規格とは、無線LANの周波数の規格のことです。
その周波数の規格には、「11b 、11a 、11g 、11n 、11ac 、11ax 」の6種類があります。
いきなり言われても、なかなか難しいと思いますので、とりあえずルーターはこの6種類のどれかに対応していると覚えておいてください。
これらの通信規格は、5GHz帯と2.4GHz帯の2つの周波数の帯域に分けられ、それぞれ特徴が異なります。
5GHz帯 | 障害物に弱い分、速度が速い |
2.4GHz帯 | 障害物に強いが、速度が遅い |
このような特性から、別の部屋で利用する際は、2.4GHz帯のほうがつながりやすくなります。
また、5GHz帯を使用するには、接続する機器(PCやタブレット)のほうも規格に対応している必要があることも覚えておくとよいでしょう。
ルーターの機能
ルーターには、1つの回線で複数のデジタル機器をインターネットに接続できるようにする機能があります。
モデムやONUだけでも接続自体はできますが、その場合1つの端末しか接続できません。
また、接続している端末ごとに、各種サイトなどへのルートを教える機能もあります。
わかりやすく簡単にいうと、交通整理をしているイメージを思い浮かべると理解しやすいかもしれません。
信号機がなく交通整理をしている人がいないと、事故が起きたり渋滞につながりますよね。
要するに、スムーズな接続ができているのはルーターのおかげなのです。
最近のルーターは、スイッチングハブ機能が搭載されているタイプが主流となっています。
スイッチングハブとは、複数のLANケーブルをひとつに束ねる機器のことです。
LANケーブルのテーブルタップのようなものだと捉えればわかりやすいでしょう。
ルーター・モデム・ONU・ハブの違いをわかりやすく解説します。
ここまでの解説で、ルーターがどのような機器かおおまかには理解できたと思います。
ここからは、ルーターのことをより詳しく知ってもらうために、混同しがちなモデムやONU、ハブとの違いについても触れていきます。
モデムやONU、ハブについても理解できるようになれば、ルーターの輪郭がはっきり見えてくるでしょう。
ルーターとモデムの違い|モデムとは何か?
ルーターとモデムは、一見どちらも本体が黒い箱型なので、同じようなものだと思いがちですが役割がまったく異なります。
モデムとは、アナログ信号とデジタル信号を相互で変換するための機器です。
アナログ信号のままでは、各端末でインターネットに接続することはできません。
モデムが、アナログ信号をデジタル信号に変換してくれるおかげで、各端末でインターネットを利用できているのです。
一方、ルーターは、サイトなどへのルートを教えてくれる交通整理の役割を担う機器なので、モデムとははっきり役割が異なることがわかります。
モデムだけでも、パソコンやスマートフォンをインターネットに接続させること自体はできます。
しかし、複数の端末を同時接続する機会が多い昨今では、ルーターの役割が非常に大きくなっているのです。
ルーターとONUの違い|ONUとは何か?
ルーターとONUの違いは、ルーターとモデムとの関係性に似ています。
光回線終端装置と呼ばれることも多いONUとは、光信号とデジタル信号を相互で変換するための機器です。
アナログ信号のときと同じく、光信号をデジタル信号に変換させなければ、各端末をインターネットには接続させられません。
つまりONUがなければ、ルーターがあったところでインターネット接続はできないのです。
モデムとの違いを思い返せば、ONUもルーターとは役割がまったく異なることがわかるでしょう。
また、察しがいい方はお気付きだと思いますが、ONUの役割はモデムと非常に似ています。
ただし、ONUは光回線の光信号を、モデムは電話回線のアナログ信号をデジタル信号に変換するもので、実際は別のものです。
ONUとモデムは、同じ機器だと勘違いしやすいので注意してください。
ルーターとハブの違い|ハブとは何か?
ルーターとハブの違いは、各端末をインターネットに接続する機能があるかどうかです。
ハブの役割は、あくまで各端末をつなげて分岐させるだけなので、ルーターのようにサイトまでのルートは確保できません。
それでも「モデムを経由していればハブだけでインターネットに接続できるのでは?」と考える人もいらっしゃるでしょう。
しかし、ルーターがなければ、モデムやONUからそもそもデジタル信号を受け取れないためインターネットは使えないのです。
また、最近のルーターはスイッチハブ機能を搭載しているタイプが主流となっています。
ルーターにスイッチハブ機能が付いていれば、当然、別途ハブを用意する必要もありません。
まとめ|ルーターやモデム、ONUとは何なのか
今回は、ルーターのことを知らない初心者に向けて、種類や規格、機能についてわかりやすく解説してきました。
モデムやONU、ハブとの違いについても理解できたと思うので、今ならルーターの全体像を把握しやすいでしょう。
忘れないように、本記事で紹介した用語をもう一度確認しておいてください。
インターネット | 全世界を接続しているコンピュータネットワークのこと |
ルーター | 複数の端末がサイトにつながるためのルートを確保する機器 |
モデム | アナログ信号とデジタル信号を相互変換させる機器 |
ONU | 光信号とデジタル信号を相互変換させる機器 |
ハブ | 各端末とつなげて分岐させる機器 |
ルーターやモデム、ONUの違いは初心者の方にとってなかなか理解しづらい部分でしょう。
もし周りに知らない人がいるなら、今回の記事を参考にしてわかりやすく簡単に説明してあげてくださいね。