ご自宅で光回線を契約した際、「ONU」という機械について説明を受けた方もいらっしゃるかと思います。
光ケーブルとルーターの間に接続されている装置で、時にはルーターと一体化されているケースなどもあるかもしれません。
このONUとは、いったいどのような機械なのでしょうか?
ONUとはモデムやルーターと何が違うのでしょうか?
本記事では、ONUとはどのような装置なのか?ルーターやモデムとどのような違いがあるのか?わかりやすく解説します。
光回線を契約された方の中で疑問に思われている方もいると思うのでぜひ参考にしてください。
ONUとは?種類や仕組み、役割をわかりやすく解説します!
ONUとは、別名光回線終端装置と言います。
通信会社から引き込まれた光ケーブルを接続しここで終端させていることからこの名前がついています。
ただ、単なる光ケーブルの接続機器だけではなく実は非常に重要な機能を持っています。
またその種類はいろいろあります。機能や種類について下でわかりやすく解説します。
ONUの種類|単体型や一体型
ONUはメーカーやそのキャリアによっていくつかの形状がありますが、分類すると大きく以下の2種類に分けられます。
・単体型
・一体型
単体型とはその名の通り終端機能のみの製品であり、光ケーブルとルーターの間に接続します。
それに対し一体型は、ルーター機能と終端装置機能を1つにした装置です。
一体化型のほうが置き場所などに困らないことからメリットは大きいですが、その分料金は高くなります。
また最近では無線LAN内臓型などもあります。
ONUとは?仕組みや機能、役割をわかりやすく解説!
そもそもONUとは、光回線終端装置の名前のとおり、光ケーブルを終端する為の装置です。
ただ本来の機能は、光信号を電気信号に変換する役割があるのです。
ONU単体の装置で考えていただきたいのですが、通信会社から引き込んだ光ケーブルが直挿しされ、ルーターにはLANケーブルで接続されていると思います。
ONUは通信会社から光信号を変換しLANケーブルに送信できる電気信号に変換をしているわけです。
ONUとルーター、モデム、ホームゲートウェイとの違い
ONUの仕組みや機能についてはご理解いただけたかと思いますが、ルーターやモデム、ホームゲートウェイなど他の装置もあるため、その違いについてもわかりやすく簡単に解説します。
大きな違いはONUとモデムはよく似た機能となっているのに対し、ルーターやホームゲートウェイはONUが変換した信号を利用し通信制御する装置と分類できます。
ONUとルーターの違い
まずONUとルーターの違いです。ONUとは先ほどもお話ししたとおり光信号を電気信号に変換する為の変換装置です。
これに対しルーターとは変換された信号の中身を読み取り、ネットワーク上の通信制御する為の装置です。
インターネットに接続する際の通信先に向けてデータ転送する、アドレス変換をするなど、ONUより高度な機能を持っている装置といえます。
また、ONUは基本的に通信会社のレンタル品が多いのに対し、ルーターは自分で購入し設置するケースが多いです。
ONUとモデムの違い
次にONUとモデムですが、役割としてはよく似ており、大きく違うのは通信会社から接続される回線種類の違いと言えます。
ONUが光回線を接続する機器なのに対し、モデムはアナログの電話線を接続する機器なのです。
モデムはアナログ信号をデジタル信号に変換する変換機器であり変換器という位置づけでは同じです。
また、光回線の台頭によりアナログ回線サービスが軒並み廃止、アナログ電話もサービス終了したこともありモデムも最近ではあまり見なくなりました。
ONUとホームゲートウェイの違い
最後にONUとホームゲートウェイの違いです。
ホームゲートウェイはいわゆるひかり電話を設置されているケースにおいて導入される装置で、インターネット通信と電話の音声データを1つの回線上で利用できるよう分離する装置です。
ONUとルーターの間に接続し、ONUで変換したデジタルデータをデータ通信と電話の音声通信の2つに分離する装置です。
ひかり電話を利用されている場合、ご自宅の電話機はこのホームゲートウェイに接続して利用します。
ONUの接続方法
ONUは基本的に通信会社が設定していくことがほとんどです。
よって皆さんが設置することはありませんが、参考までに設定手順について説明します。
手順①ONUと光回線を接続する
→ONUと光回線を接続します。光回線をONUの光回線接続ポートに直挿しします。
手順②電源ケーブルを接続する
→コンセントを接続し、電源ランプが光ることを確認します。
手順③起動確認する
→通信会社から渡されているマニュアル等を見て、ランプ状況から起動を確認します。
手順④ルータを接続する
→ルーター等の機器をONUのLANポートに接続します。
ONUが原因で回線速度が遅くなることもある
インターネット利用には重要な機器であるONUですが、時にはONUが原因で通信が遅くなることもありえます。
ただインターネットの速度が遅い場合は、複数の原因が考えられます。
ONUが原因である場合、ONUのランプ状態(点滅や消えているなど)で判断することができます。
通信会社から渡されているONUのランプ状態を確認し、故障ステータスになっているケースなどが見受けられる場合、通信会社に連絡し修理してもらえるよう依頼しましょう。
ただONUに問題がない場合、ルーターやパソコン側の問題であるケースなども考えられるため、他の部分を確認するようにしましょう。
ONUの故障の原因や対処法についてはこちらで詳しく解説しています。
まとめ
ONUは光回線を利用するにあたり非常に重要な役割を果たしている装置であり、ONUのおかげでインターネット利用できているわけです。
光信号をデジタル信号に変換している装置であり、光回線を利用されている場合必須の装置といえます。
ただ、この装置が故障することでインターネット利用ができなくなる、通信が遅くなる原因となることもあります。
その場合は焦らず、ONUの各会社のマニュアルに従い切り分け作業を行った後、ONUに問題がある場合は修理を依頼するようにしましょう。
ONUがどこに設置されているかご存じない方、設置場所は知っているけど最近あまり見ていない方、これを機会に一度ONU設置場所やランプ状態など確認してみてください。
ONUは普段あまり気にしない存在ですので、いざという時慌てない為にもよい機会ですので確認されることをおすすめします。